さあ、作曲をするぞ!
そんなあなたにお送りする「独学で作曲を学ぶなら見ておくべき5つのサイト」を紹介します。
感動的な音楽を聴いた。それにインスピレーションを受けた。なんだか私も曲を作りたくなってきた!
さあ、作曲をするぞ!
…なーんて思ったところで一体なにをどう学べば良いのか? 正直わけがわからないことでしょう。
作曲をしよう、なんてことは一回も思わずに一生を終える人のほうがきっと多いと思います。
でも、そんな中でも上の例(至極短絡的な例ですが)のように急に作曲をしたくなる人は少なからず、いると思います。
かく言う私も、小学校のときに聴いたドラクエの音楽がきっかけで作曲をするようになりました。
↓その辺のことはこちらの記事に書いてあります!
関連作曲を私が独学で始めたワケと、どう学んだのか 【&実際の曲紹介】
そんな、右も左もわからない頃の私が作曲を学ぶときに見た
独学におすすめな5つのサイト
を紹介します。
1.作曲法サポートページ
なんといってもここには本当にお世話になった!
「名前に偽りのないサイトランキング」があれば、ここは私の中では圧倒的一位です。
私は中学からなんとなく作曲を始めたのですが、当時もう一人いた作曲してる友達と二人でここを見ていたものです…。
丁寧かつ網羅的な理論説明
音楽理論が基礎から応用まで番号が振られて説明されており、毎回の説明の中に実践問題が置かれています。それをやって、徐々に音楽理論を身に着けていくわけです。
作曲にもクラシック系の厳格な音楽理論から、比較的ゆるいポップス系の理論まで色々ありますが、このサイトはクラシック系の理論がメインです。
歌ものを作りたい人はここはそんなに見なくてもいいかも知れません。逆に、クラシック系やオーケストラの曲を作りたい人は、このサイトはかなりお勧めです。
ホームページの見た目はちょっとお堅いですが、それでもクラシック系の厳格な理論の説明としては、かなりわかりやすく、丁寧だと思います。
和音を学ぶ「和声」の理論と、旋律(メロディー)の絡み合いで曲を作る「対位法」の理論、ほかにも色々な音楽理論が学べます。
対位法とは
対位法というのは、バッハの曲とかに使われている技法です。全ての旋律が主旋律(メロディー)である、という感じの作曲法です。
たとえば、あの「あーなーたーの、かーみーのー毛ーありますかー」
で一世を風靡した有名なクラシック。あれなんか、思いっきり対位法です。
↑正式名は「小フーガ ト短調」であり、決してハゲの悲哀を表した曲ではない
ドラゴンクエストで言えば、ドラクエ6の「ムドーの城」は上記の曲に出だしが似ていますが、こちらもやはり対位法を基調とした曲になっています。
…といった感じで、「作曲法サポートページ」は、基礎からクラシック系の音楽理論をしっかり学びたい人におすすめのサイトです。
最初はメロディーの作り方から解説があり、最後は伴奏つけたり複雑な和音を使ったりと、このサイトをしっかりやるだけでかなり実力は付けられるので、ぜひ見てみてください。(ちょっと根気はいるかも…)
2.DTM講座-初心者へ作曲やDAWをわかりやすく解説-
最初がすこしお堅い感じだったので、次はすこし軽い感じのデザインのサイトを紹介します!
こちらもまた作曲を幅広くサポートしてくれるサイトです!
作曲に役立つ幅広い情報
このサイトではざっと以下が学べます。
- 音楽機材の説明
- 音楽書籍の紹介
- DTM(打ち込み)講座
- ポップスの音楽理論(コード理論)
作曲初心者を手広く迎え入れてくれるサイトです。
軽い気持ちでなんとなく「作曲したいなあ」と思ったようなテンションの場合は、「作曲法サポートページ」よりもこちらのほうが長続きするかも知れません。
それでも、ポップス系で作曲に必要な基礎はここで学ぶことができます。ポップス系の曲を作りたい方には最初におすすめできるサイトです。
お金を出してもいいよ、という方は以下の本でコード理論や、音楽機材について学ぶのもありです。
音楽機材については初心者の段階ではまだ必要ない場合も多いと思いますが、コード理論についてはポップスをつくりたいなら一冊は買うのが吉だと思います。
あまりお金はかけられないよ!という方は、「作曲を本格的にやる」 と心が固まるまではサイトで学んで、その後に本を買うと無駄な出費にならないと思います。
コードとは
ちなみに、コードとは簡単に言うと和音のことです。
「C」というコードは「ドミソ」という和音で、「C7」というコードは「ドミソシ♭」という和音を指します。
「D」というコードは「レファ♯ラ」という和音で、「Dm」というコードは「レファラ」という和音を指します。
こんなように和音を簡単に、機能的に表す記号がコードです。
ギターをやっている人はコードは身近だと思いますので、このサイトを見るとより深くまで知れていいかも知れません。
3.音楽理論テキスト
少し軽めのデザインのサイトを挟んだので、次はまたお堅い感じのサイトを紹介します。
こちらは「作曲法サポートページ」のポップス版のような感じがあります。
ここを読み込めば、ポップスで使われている「コード理論」の深いところまで知ることができます。
モード理論
更に、最後のほうまで読み進めていくと「モード理論」というのが出てきます。
「モード」というのは「音階」の一種のことで、「音階」というのはたとえば「ドレミファソラシド」のことです。
(厳密には音階は「スケール」のことで、その中の一種が「モード」だとか色々ありますが、
この辺は色々調べてもかなり混同されているのでひとまずおいときます)
この「モード」というのは結構複雑で、クラシック理論だと「教会旋法」と呼ばれ、さらにはジャズやらブルースやらにも絡んできて、果てには民族音楽にも関わってきます。
平たく言うと、「どの音で始まってどの音を使うか」が「モード」です。
せっかくなのでここでわかりやすいものを紹介しましょう。
モードの例
・アイオニアン(長音階)
→ドレミファソラシド
・エオリアン(自然的短音階)
→ラシドレミファソラ
・ドリアン
→レミファソラシドレ
・ペンタトニック(五音音階)
→ドレミソラド(中華風、もしくは和風な雰囲気)や、ドミファソシド(沖縄音階)などのように5音しか使わない音階のことで、民族音楽に多い
ほかにも色々あるのですが、わけがわからなくなるのでとりあえずここまで!
この中でいうと、ドリアンモード(ドリア旋法)が一番なじみが薄いかもしれません。ドリアンは長調のような明るさと、短調のような切なさを両方持った音階で、力強さや怪しさ、民族っぽさなど、色々な表情を出せます。そのため、意外と色々な曲に使われているのです。
ドラクエでいうと、
・ドラクエ4の「勇者の故郷」(5章のフィールドの曲)
・ドラクエ5の「地平の彼方へ」(フィールドの曲)
・ドラクエ8の「大聖堂のある街」(大聖堂がある街で流れる曲)
などなど、ほかにも探せばところどころ結構使われてます。
ほかには、「グリーンスリーブス」もドリアンモードの場合があります。「場合がある」と書いたのは、たまに違う編曲のときもあるからです…グリーンスリーブスは民謡なので、色々なパターンがあるようです。
↑この動画はドリアンモードのグリーンスリーブスです。
↑ついでに、自作曲でドリアンを取り入れた曲を紹介しておきます。
…ただ、上で紹介したどの曲も、全編通してドリアンモードというよりは、「ドリアンモードの部分がある」くらいに考えたほうが正確です。
この辺、結構複雑なので、詳しく知りたい方は「音楽理論テキスト」へ!
4.Maagle - 音楽理論のマーグル(旧:音楽理論 SONIQUA)
Maagle - 音楽理論のマーグル(旧:音楽理論 SONIQUA)
※2015年にサイト名が変わられたようです。
このサイトは、クラシック理論もコード理論も程よく解説してくれます。
1と3のサイトの内容をちょうどよく混ぜて、その上で少しやわらかい雰囲気で教えてくれる感じです。
このサイトではドリアンモードが、「教会旋法」という形で出てきます。ドリア旋法と呼ばれます。ここに詳しく触れるときりがないし、わかりやすく説明できるかもわからないので、詳細はほかのサイトに譲ります…!
更に、このサイトでは「リズム」に関しても結構触れているので、「クラシックの理論もポップスの理論も一通りやりたい!」という人にはぴったりだと思います。
5.島田式 日本伝統音楽の音階を基にした和音理論
最後は少し趣向を変えて、日本の伝統音楽に特化したサイトを紹介します。
かつて、「クラシックやコードだけでなく、民族音楽も学びたい!」
と思って色々調べまくったのですが、なかなかわかりやすいサイトが見つかりませんでした。
そんな中、めちゃくちゃ調べてやっと見つけたのがこのサイト!!(その他の民族音楽に関しては、いろいろなサイトの情報をかき集めて学んだ感じなので、ここで紹介すると収拾付かないので紹介しないでおきます。)
和風曲、雅楽が学べるサイト
理論書を買えばまた別なのかもしれませんが、私が探した限りではネット上にはこれよりもわかりやすく、丁寧で詳しく「日本伝統音楽」の音楽理論について書いているところはありませんでした。
「モード」とかを学ぶと、少しは日本音階の話も出るのですが、このサイトは日本音階に特化してるので、その詳しさが段違いです。
和風な音楽を作りたい方にとっては、確実に必見のサイトとなるでしょう。
難易度が高いのであまりおすすめではないですが、楽譜を分析して勉強するという手もあるにはあります。その場合は、有名な雅楽の楽譜をとりあえず一冊買って、原曲を聴きながら見る…というのがよいでしょう。
ただ、その場合でも島田式のサイトは見た方がよいと思います。
まとめ
以上が、私が自信を持っておすすめする5サイトです。
実際には今、お気に入りの「作曲関係」フォルダを見たら、本当に100超えるくらいのサイトが登録されていました…
ですが、その中でも特に私が使ったサイトがここで紹介した5つのサイトなのです。
せっかくなのでもっかいまとめます!
1.作曲法サポートページ
→初心者~上級者まで。クラシック理論メイン。
2.DTM講座-初心者へ作曲やDAWをわかりやすく解説-
→初心者向け。音楽機材から音楽理論、DTMまで幅広い。
3.音楽理論テキスト
→中~上級者向け。コード理論・モード理論。
4.Maagle - 音楽理論のマーグル(旧:音楽理論 SONIQUA)
→クラシック理論・コード理論がバランスいい。リズム理論もあり。
5.島田式 日本伝統音楽の音階を基にした和音理論
→日本の音楽理論を学ぶなら必見。
これに加えて、いくつか書籍や理論書もやったりしましたが、これらのサイトだけでも作曲の力はかなり付きます。
私も同じサイトを何回も何回も見たり、課題を何回もやったりはしたので一朝一夕というわけにはいきませんが、これらのサイトは作曲を学ぶ上でかなりの近道になると思います。
これらで作曲を学んで、実際に曲を作ってみる方がいれば嬉しいです。
作曲を独学で学ぶのにおすすめの書籍
5つのサイトを紹介してきましたが、なんだかんだ、ブログやサイトで学びつつも書籍で学ぶと、より効率が良いです。
たとえば、コード理論なら途中でも紹介したこの本。
クラシック的な和声であれば、音大の参考書がおすすめです。私はこれを結構後半までやりました。見た目の通りハードル高いですが、やるとクラシカルな曲をつくりやすくなります。
また、オーケストレーションに特化して学びたいなら以下の記事も参考になるでしょう。
関連管弦楽法・オーケストレーションを無料で学べる作曲系サイト・講座まとめ
また、本格的に学ぼうという方には、以下の本がおすすめです。スターウォーズなどの楽譜を例に出して、オーケストレーションや編曲知識について学ぶことができます。
私も実際に買っています。
そして、更に本気であれば、作曲ソフト(DAW)の購入も重要ですね。
私は5年くらい無料ソフトのDominoで頑張りましたが、早い段階でCubase等の高機能DAWに移るのがお勧めです。音色やミックスの壁があるので、プロレベルのサウンドにするには有料ソフトでないと厳しいです。
私が使っているDAWはCubaseです。高い買い物になりますが、後悔はしていません。