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無料で簡単!Audacityでノイズ除去する方法【フリーソフト】

2015年8月15日

Audacity 紹介

どうも、管理人(@kaiten_keima)です。名前を何度か変えてきましたが、今は紅葉葉 秀秀逸と名乗っています。どうです、目障りで覚えちゃいますよね! はっは。

さてさて早速ですが…映像制作や作曲(音楽・楽曲制作)をしていると音声を加工したくなる場面が出てきますよね。

ここでは、そんなときに便利な究極の鉄板無料フリーソフト「Audacity」の使い方を紹介します!

Audacityは、有料ソフトにも劣らぬ優れた機能を持つフリーの音声加工ソフトですが、機能が多すぎるので今回は「ノイズ除去」の仕方に関して、実例を交えて丁寧に解説&説明します!

ちなみに、Audacityを含めた、自主映画制作に欠かせないフリーソフト5選に関しては以下の記事で紹介しているので、併せてご覧ください。

 


Audacityをダウンロード

まずはソフトをダウンロードしなくちゃ始まりません。こちらからダウンロードをしましょう!
Audacityダウンロードページ

細かいダウンロードやインストールの方法はこちらのサイトがわかりやすく解説してくださっています。→Audacityのダウンロードとインストール(無料効果音 小森平)

※ちなみに、こちらの効果音は私の自主映画でも使用させていただいています。

 

Audacityでノイズ除去!

けっこう需要があるようなので、除去の仕方を動画にもしてみました。こちらもわかりやすいと思います。

定期的にこういったチュートリアルをアップしてるので、チャンネル登録していただけたら非常に嬉しいです! 特に映像制作してる方向けのチュートリアル&フリーBGM配布をしてるので、そちら系の方にとっては手前味噌ながら役立つと思います。

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導入・準備

それでは早速ノイズ除去を始めていきましょう!
そのためには、まずはAudacityをダブルクリックです。Audacity 紹介

ダブルクリックするとこんな画面になります。ここに、ノイズを除去したい音声ファイルをドラッグ&ドロップします。MP3やWAVなど、一般的な形式なら大丈夫です。

今回は、先ほどの自主映画で実際に使用した音声を使って解説します。『抜本-BAPPON-』という、90分のアクション映画のラスト辺り、主人公の独白部分のセリフです。

Audacity 紹介

すると、このような波形が表示されます。音声が波形で表現されているわけです。
ちなみに、今回ノイズを除去する音声はこんな感じです(セリフ全部だと長すぎるので、一部抜粋した音声です)。

音量が小さいとわかりにくいですが、ずっとバックに「サーーッ」と音がなっています。これが噂のノイズってやつです。

では次に、必須ではないですが、操作をしやすいように赤丸部分の拡大ボタンをクリックします。

Audacity 紹介

これで音声の波形が拡大され、細かい操作がしやすくなりました。

 

ノイズ部分の選択

画面が拡大されたところで、音声のノイズ部分を選択します。マウスを押しながら移動させることで音声の範囲を選択できます。

ノイズは、基本的には波がなく、直線に近くなっているところです。波が大きいところは大きい音が鳴っている箇所なので、それ以外のところがバックでずっと流れている音(ホワイトノイズ、空調の音、川の音など)、つまりノイズになります。

Audacity 紹介

その状態で、メニュー右上の「エフェクト」欄から「ノイズの除去」を選択します。

Audacity 紹介

 

ノイズ除去の設定

「ノイズ除去」の項目をクリックすると下図のような画面になるので、次は「ノイズプロファイルの取得」をクリックします。

Audacity 紹介

すると、先ほど選択した部分の音声が「ノイズ」として認識されます。この部分の音声(周波数や波形等)を元に、音声全体のどういう音がノイズなのかをソフトが取得します。
(ノイズ減少が「現象」と誤表記されていますが、気にしないでおきましょう。)

ちなみに、今回ノイズとして選択した部分の音声はこれです。

まさにノイズですね!

 

ノイズ除去のパラメーター設定

ノイズ部分を取得したら、次はノイズ除去のパラメーター設定です。
先ほど取得したノイズを元に、このノイズにどれほど近い音をノイズとして除去するのか? を設定するわけです。

ノイズを取得する際にメニューが閉じてしまっていると思うので、もう一度メニュー右上の「エフェクト」欄から「ノイズの除去」をクリックし、再び「ノイズ除去」のメニューを表示してください。

※ちなみに、Audacity 2.1.0から「ノイズの除去」の設定項目に変更が入りました。設定項目が一つ減り、より操作が簡単になりました。

Audacity 紹介

↑先ほどの画面

まず、設定画面の下辺りに「現象(減少の誤表記)」と「残存」という項目がありますが、基本的には「現象」でOKです。
(「残存」を選ぶと、ノイズ除去の逆で、ノイズだけが残るようになります。残存を使った後にノイズじゃない音が混ざっている場合は、「設定項目がうまくいっていない」ということになりますので、その確認には使えます。)

設定項目1、ノイズの除去(db)(N)

この値を高くすると、先ほど取得したノイズが大きく削られます。逆に、低くするとあまり削られません。

・ノイズ除去5(感度10、周波数平滑化0)

・ノイズ除去30(感度10、周波数平滑化0)

元のノイズが小さいこともあり、上はなかなか良い感じにノイズがなくなっています。
一方、値が30の方は少し音が壊れてきてしまっています。「少子化による」の部分がわかりやすいと思います。大きくしすぎるのもよくない、ということです。

 

設定項目2、感度(s)

この値を高くすると、先ほど取得したノイズに近い音が削られます。大きくしすぎると、ノイズではない音も大きく削られてしまいます。

ノイズが小さい場合はこの値は4~8程度で十分ですが、ノイズが大きく、なおかつノイズ以外の音と似ている場合は20くらいまで上げてみましょう。
ただ、設定項目1の「ノイズの除去」の値と連動しているので、微妙に値を変えつつ色々試すのがベターです。

・感度5(ノイズ除去10、周波数平滑化0)

・感度30(ノイズ除去10、周波数平滑化0)

これはあまり違いがわかりませんね。ノイズがもっと元の音声と混ざっていて似ている場合は、この感度を上げるともっと違いがわかります。

 

設定項目3、周波数平滑化(バンド)(F)

これは基本的に0でOKです。上記2つの項目を上げまくってもノイズが消えない場合は、これを上げてみましょう。

・周波数平滑化0(ノイズ除去10、感度10)

・周波数平滑化20(ノイズ除去10、感度10)

これもほとんど違いはわかりませんね。この項目は普段はあまり気にしなくてよいと思います。

 

全部の項目を上げまくると…

・ノイズ除去30、感度30、周波数平滑化20

結構音が壊れて歪んでしまっています。
これらの値は上げまくればいい、というものではない、ということがわかったかと思います。
ノイズ除去がうまくいかないときは、地道に調節するしかないのです…。

ただ、Audacity 紹介

赤丸部分のプレビューをクリックすると、現在の設定値での「ノイズ除去」後の音声を数秒間聞けるので、この機能を使えば微調整もだいぶ楽になります。

この機能を駆使して、うまいことノイズを除去しましょう~。

 

 

まとめ

Audacityを使って上記項目をうまく調節すれば、結構ノイズは除去することができます。
ただ、ノイズを除去すると少なからず音声は劣化します。なので身も蓋もない話ですが、基本的には「ノイズが入らないように録音する」ことが重要です。

ちなみに、スマホ(アンドロイド)からノイズを除去したり音声加工ができるソフトもあるので、カフェとかでイヤホンしながら気軽に音声加工をしたい方にはWavePad Master's Editionがおススメです。

こちらも、自主映画の制作に必ず役立つ無料ソフト5選 【無料・フリー】 +おまけの記事で紹介しているソフトの関連ソフトなので、使い勝手は安心できます。
ぜひお試しください。

Audacityはかなり有用なソフトなので、もっと使いこなしたい! という方は、こちらの本でしっかり頭に入れておくと作業の幅が広がると思います。

上記は中級者向けな感じもあるので、根本的な音声編集の基礎について学んでおくのもおすすめです。

初心者の方ならこっちかなと思います。特に、映像を撮るなら買ってもすぐ値段以上のスキルが身につくと思います。今は自己投資の時代なので。

 

ちなみに、有料ソフトになりますが、AdobeのAuditionというソフトを使うと、単純なノイズなら一瞬で除去できます。解説動画も用意したので、興味がある方はご覧ください。

 

音声をラジオや電話っぽくする方法の記事も書いてます。

音声編集でよくあるピッチ変更に関する記事も。

無料素材系のサイトをまとめた記事なんかもあるのでどうぞ。