『抜本-BAPPON-』制作記 自主制作映画

初の映画撮影突入!寝室で無断撮影した結果…|連載No.3

キャプチャ

バカアクション自主映画『抜本-BAPPON-』制作記第三弾。

やっとこさ撮影の話に入ります!

前回は、設定や脚本を考えて絵コンテを書いたところまで話しました。

 

右も左もわからないまま、とにかく撮影をした…そんな初々しい記録です。

 

この連載記事では、『抜本-BAPPON-』という自主アクション映画の制作記を書いています。この映画はすでに完成していますが、制作期間2年間、全編通して90分の大作で、完成までには本当に色々あったので、その色々を書いていきます。


 

あらすじ

連載記事なので一応あらすじを書きます。

①完全な素人だけど、毎日つまらんから映画を撮ろうと思い立った

②勢いで「本で戦うアクション映画」を撮ることになった

③5~10分くらいの尺で終わるだろうと考えながらも、脚本・設定を練った

④冒頭辺りの絵コンテを描き終えた

 

こんな感じです。

これが実際には全くの見当違いで最終的には制作期間2年間、上映時間にして90分の映画になるのだから無謀な挑戦というものです…。

 

ついに始まる映画撮影

そんなこんなで絵コンテもできたので、主演とカメラマンを呼んで、とうとう撮影を始めることになりました。

当時はかなり撮影をなめていたので、午前10時くらいに集合して、14時くらいからは大勢呼んでふつうに初詣に行く予定になっていたのだから驚きですね。なんなら、初詣中に中間のアクションシーンを適当に撮って済ませる予定だったくらいです。当初はあくまでも練習作品的な扱いで勢いで撮り始めたのが思い出されます。

キャスト・スタッフ

そんな映画の最初の撮影に集まった人たちを紹介します。

主演は三文 享楽という、作家もやっている男。

キャプチャ

この人です。

カメラマンは五十嵐という女性。別名レディー・イガ(自称)。

キャプチャ

この、右の人です。(左の人は三文 享楽です。)
この通り、今回の撮影ではカメラマンですが、映画の途中には役者としても出演してくれています。

 

初期の撮影に参加してくれたのは上記の二人に加え、私です。私も役者兼カメラマンをやりました。

 

今度こそ始まる撮影

さて、人間紹介を終えたところでやっと、今度こそ撮影の話です。

まず、最初のシーンは「夢にうなされた自堕落な主人公が起きる寝室のシーン」です。そして、そのまま「寝室に謎の組織の刺客が現れ、主人公を殺そうとするが、すんでのところで伝説の本の力が覚醒し、刺客を追い払う」流れになります。

伝説の本ってなんやねん、という方は前回の記事をご覧ください。軽く説明すると、日本を救うにはある伝説の本の力が必要で、主人公はその伝説の本の持ち主であり、本で戦う能力を秘めているのです。

説明すればするほどわけがわかりませんね。ですが、そんな映画を私は撮ったのです。

 

撮影場所

そして、上記の説明を読むとわかりますが、撮影場所、つまりロケ地は「寝室」です! 当時はまだ軽い勢いで撮り始めていますし、「低予算でぶっ飛んだものを作るぞ~」という想いもあったので当然スタジオなんぞは借りていません。

その結果、普通に人の家の寝室で撮ることになったのです。今思うとなかなかの英断…というかぶっ飛んだ判断ですね。すべて私の判断です。出演者は悪くありません。

ベッドには勝手に主演が寝ころび、そこで拳銃のおもちゃと変な本でバトルを始めるわけです。「本を渡せば殺しはしない」「殺しはしない…? ここはおれんちだ!!」とか言ってバトるのですが、そこはおまえんちではない!というわけです。

キャプチャ

キャプチャ

画像は小さめにしておきます。

 

初めて知る撮影の苦労

そんなロケ地なのでさすがにリラックスしては撮影できませんが、そんな状況の中でも当時なりにカメラワークを考えたりして撮りました。初のまともな撮影だったので、かなり基本的なところで苦労もしました。

①撮影に慣れていないので、手ぶれを抑えるのが大変!

②編集時に気付いたのが、暗すぎて画質がけっこう悪い!

③声を張らないと良く聞こえない!

④意外と時間がかかる!

⑤雑音が結構入る!

 

こんな感じですね。

ですが、これでも撮影前に最低限の知識は一応勉強していました。それは、「イマジナリーラインを超えない」「少ししか違わないアングルのカットはつなげない」などです。

>>参考記事:イマジナリーラインとはなにか?(生活のネタ帳)

 

簡単に言うと、前者は登場人物の位置関係がわかりにくくなるからで、後者は似たような角度だけど少しだけ違うアングルの二つのカットをつなげると、「カクッ」となって編集みたく見えるのです。

ちょっとおかしくなったところは編集でうまくごまかしたり、追加撮影を二年後にやったりしました笑。

 

撮影終了

…と、そんなこんなで最初の撮影は1~2時間くらいで終了しました。最後は結構駆け足で撮りましたが、それでも実は予定よりオーバーしていたので、当時は撮影にかかる時間をよくわかっていなかったのがわかります。

最初のアクションシーンは技術不足もあるものの、わざとギャグ的にしょぼい感じにしているので迫力はありませんが、やっぱりバトルシーンなので物騒なセリフがあります。それを大声で叫ぶので、途中は誰かに怒られないかひやひやしましたが、無事終了しました。

そして、当初の予定通り、普通に初詣へと向かったわけです。(初詣ついでにアクションシーンを撮影するのはあきらめました。)

 

これでひとまず最初の撮影は一応無事に完了しました。課題も色々と見つかり、楽しい撮影となりました。

…が、問題も起きたのでありました。

 

怒られる

撮影終了してからですが、怒られました。寝室の持ち主に、寝室をいたずらで荒らしたと思われたのです。けっこう怒られました。確かに、寝室で映画を撮るなんて思いもしないから荒らされたと思いますわな…。

結果的には映画撮影だったと伝えて、原状復帰をして和解しました。いやあ、映画撮影は現実的な問題が絡むものです。

 

 

次回予告

そんな大変な撮影ですが、次に待っているのは編集作業です。

映画『抜本-BAPPON-』は監督も脚本も編集も音楽もすべて私なのです。撮影し終えても編集作業があるので、そこからが勝負みたいなものです。

というわけで、次回は初編集の話をします! お楽しみに。