1939年から目黒にある(一度移転はしている)、これぞ老舗と言わんばかりの歴史を持つ人気とんかつ店「とんき」。
先日、偶然目黒に行く用事があり、その帰りにふらっと寄って来たので、紹介したいと思う。実際はふらっと寄るのではなく、そこを目的地として行くような人気店なのではないかと思う。
店舗外観
雨なのと風でのれんがめくれてしまっているのだが、どこか期待感を煽る外観。二階の窓が広いのがインパクトを強めているように思う。
風が強い。
店の雰囲気
店内は明るく、そして意外と広く多数のスタッフたちが忙しく、それでいて明るく動いている様子が見えるからか、扉を開けた瞬間からすごく活気を感じる。
元気な温泉旅館のような、そんな賑わいを感じた。
独特のオペレーション
入店すると大将的な風格の人にカウンター内から「何にする?」と聞かれる。恐らくあの慣れた口調から察するに、必ずこのやりとりがあるのではないかと思う。
初来店だとここで少し戸惑うが、戸惑った雰囲気が出せていると「ロース、ひれ、串カツのどれにしますか?」と改めて聞いてくれるのでご安心(?)を。’私はそれを言われる前にメニューを見つけたので「ロース!!!!」と答えたのだが、あとから来た他の客とのやりとりで何度か大将が聞き直してくれているのを確認した。
ちなみに満席の際は店内の椅子で座って待つように促されるのだが、並び方はバラバラで番号札もなし。どういう順番になるんだ?と少し不安になるが、番が来ると店員さんが顔を覚えてて呼んでくれる仕組みになっていた。ここにも老舗の趣が。
とんかつ
ロースとんかつ 2,100円(税込)
こちらがとんきのとんかつ。見た目から、一般的なとんかつとは少し違う印象を受けると思うのだが…
まず、とんきのとんかつは切り方に特徴がある。縦だけでなく、真ん中に横でも切られているのである。これにより、一口サイズなので食べやすくなっている。
ただ、食べログの他の方のコメントにも見受けられたが、衣から肉がけっこう落ちやすいのでそこは注意。食べやすいような食べにくいような、といった感じ。とはいえ、衣が取れても中の肉が崩れてしまうというわけでもないのでそこまで気にならないとは思う。
食べてみるとやはり美味しい。
カリっというか、ザクっとした衣にはソースがよく合い、肉も当然ながら美味しい。柔らかい脂がジューシー!みたいなタイプではなく、少し硬めというかしっかりした食感。肉の質感的にも、流行りの低温調理の岩塩で食べる系とは異なっていて、そこも含めて老舗感がある。ソースが合うとんかつ。
そもそも食べた印象も、見た目の通り普通のとんかつとはちょっと違ってはいる。揚げ物感が強いのかな、ちょっと説明が難しいものの、若干違う食べ物と思って臨む方が楽しめるかも知れない。
豚汁
豚汁は一回おかわりができるのだが、こちらもうまい! これは小食の私もおかわりしてしまった。
2種類の切り方のネギもいいし、シンプルに豚の味がして美味しい(語彙がない)。
まとめ
全体的に、ちょっと変わったとんかつを食べられる面白さと、店の活気ある雰囲気や独特のオペレーションを込みで満足のお店。