神楽坂、とんかつの名店「あげづき」のすぐ横にある。ここも人気店。
店舗外観
階段を降りると「あげづき」。そちらではなく、階段を二段上がった、暗い廊下の右側にあるのが「つじ半」。隠れているようなたたずまい、つまり名店の確率が高い。
よく見ると「こう並んでください」という看板があるのだが、あまり目立っていないので最初私は無駄な並び方をして時間を浪費してしまった。
店の雰囲気
店内は落ち着いた和な、高級感のある雰囲気。
縦長な店内だった。
ぜいたく丼
ぜいたく丼しかない。が、それがブランディング的だと思う。
限られた一品を提供し続けて、しかも品名が「ぜいたく丼」。そんでもって松竹梅、特上の4ランクになっている(今は3ランクかも)。最初梅にしたら、次また来たくなる仕組みでもある。
というわけで、私はぜいたく丼の「梅」を注文した。各ランクそれぞれ、いくらやうにを有料でマシマシにできる。(注文方法は「イクラマシマシ アブラオオメ!」というテンションではないので注意)
ぜいたく丼「梅」 1,080円(税込)
生まぐろ、中落ち、いか、数の子、胡瓜、つぶ貝、みる貝、ボタン海老、いくら
まずはお茶が来る。
そして次は
鯛
鯛のお出まし。右上は黄身醤油。これにかけるのではなく、のちに出てくるぜいたく丼にかける用。
海鮮丼を途中まで食べた後に、頼むと鯛出汁茶漬けにしてくれるので、2きれ残すのがお勧め…と書いてあった。私は3きれ残した。
最初これが来たとき、そもそもこのまま食べていいのか、海鮮丼と食べるのか迷ってしまった。フランス料理で迷うような感覚(食べたことほぼないけど)。
が、とりあえず勇気を振り絞って食べた。鯛の生臭さを消すというよりは、それをプラスにしてしまうたれの味付け。以前他で食べた鯉こくはちょっと濃すぎたが、鯛はいける。うまい。
ぜいたく丼 梅
そして、ついにぜいたく丼が現れる。
天高く積み上げられる海鮮たち。演出とわかってはいてもテンション上がる人も多いのではないかと思う。インスタ映えもするだろうし、店内の落ち着いた雰囲気もあり、女性客が大半だった。
アメ横にも盛り盛り海鮮丼はあるのだが、やはり提供の仕方・演出で変わるのだ。そして、食べてみると実際、味的にも美味しい! 食べてすぐうまいと思った。海鮮丼に詳しくはないが、うまかった。
最初に卓上に置かれる「黄身醤油」をすべてかけて食べるのである(それがお勧めと書いてあった)。
こりこりしたみる貝も、やわらかい海鮮も、ぷちっとしたいくらも、くずれた海鮮もすべてが一体となって醤油とわさびの元に味覚を刺激する。ごはんとのりでそれを包んで食べる。
新鮮さもなんとなく感じるし、雰囲気も相まってぜいたくな気分になるのは確か。美味しいし、これは人気が出るのも納得。
友達と適当に食らうアメ横の500円の海鮮丼も私は好きだが、工夫して提供されるぜいたく海鮮丼もいいなと思った。
鯛出汁
そして、途中まで食べた辺りで(頼むタイミングにだいぶ迷ったが)、鯛出汁を入れてもらう。
こちらもまた美味しい。やさしさと濃さが同居している。
鯛を載せるとこう。
焼肉のようだが、少しすると…
こうなる。
これはこれでうまそうだ。
こちらもまた鯛の尖った個性部分を出汁でまろやかにしてるような強めてるような、そんな感じでうまい。伝えるのが難しいが、とりあえずよかった。
少しクセがあるつけ麺のスープ割のような美味しさを感じた。たとえがあまりよくない気がするが、まあ気になる方は食べていってみればよいのだ。そのためのこの記事である。
というわけで、ぜいたく丼は確かにぜいたく感満載で、おいしい丼だった。
海鮮好きは是非行ってみてほしい。が、どちらかというとそうでない海鮮嫌いな方こそ、むしろ行くとハマるかも知れない。