堀井雄二、すぎやまこういち…そして鳥山明。
この三人の才能が爆発したのが、国民的RPG、ドラゴンクエスト。
鳥山明氏のモンスターは、止まっていても「今にも動き出しそう」で、かっこよくもかわいくも憎らしいような、愛嬌ある魅力的なデザインのオンパレード。そして、そのモンスターを意外なタイミングで登場させ、よりインパクトを強めたのが堀井雄二。
何が言いたいかというと、要は、「宝箱を開けたら ひとくいばこが現れた!」とかのことである。そういう、何かに擬態した罠のようなモンスターをトラップモンスターと呼ぶことがあるのだが、今回はそのトラップモンスターを一挙まとめあげてみた。
トラップモンスター自体は堀井雄二が考えたわけではないはずだが、モンスターデザインの秀逸さと出現のタイミング、そしてモンスターのステータス・行動の特徴などから、ドラクエの中でもなかなかにインパクトある存在となっているとドラクエ好きな私は思う。
トラップモンスターまとめ
バリエーション豊かなモンスターたちをどうぞ。実は私はトラップモンスターにワクワクするタイプなので、今後も工夫を凝らしたトラップモンスターが増えることを期待している。
まあ、そんなのはさておき…
- 宝箱・ツボなど、擬態している系統ごとに分類
- 登場しているシリーズを記載(DQ3とDQ5~7とか)
- 参考動画を紹介
上記のような形でまとめたので、ぜひご覧あれ。
宝箱(ひとくいばこ系)
まずはこれ。すべてはここから始まった。
- ひとくいばこ(DQ3~)
- ミミック(DQ3~)
- パンドラボックス(DQ3~)
- ヘルギフト(リメイク版DQ8)
ドラクエ3のピラミッドという凶悪ダンジョンで超凶悪な攻撃力でプレイヤーを襲った”ひとくいばこ”。その印象は強烈で、ドラクエにおけるトラップモンスターの初登場にふさわしい、華々しい登場だったといえる。
↓凶悪さを体感できる動画
だが、それゆえ、以降のシリーズでのトラップモンスターはそこまで凶悪な強さじゃないため、時折ものたりなさを感じることも(主観)。しかし、痛恨の一撃とザキ系による恐怖はぬぐえない。
インパスなんて呪文もあるが、正直いってMPがもったいないから使わないので、MPと引き換えにトラップモンスターの恐怖におびえながらプレイすることとなるのである。
関係ないが、私はリメイク版ドラクエ3のグラフィックが好きだ。
ツボ(あくまのツボ系)
トラップモンスター第二弾。安心しきった町の中で出るのが厄介。
- あくまのツボ(DQ5~7)
- ツボック(DQ5~7)
宝箱以外は安心。そう思い始めていたプレイヤーに軽い衝撃を与えた。
初登場はドラクエ5だが、ドラクエ5といえばモンスター仲間システム。それゆえ、「あくまのツボが仲間になるモンスターだったらどうしよう!」という思いから、あくまのツボを倒す前までリセットして戻るか悩んでしまう事例も発生した(と思われる)。だが、実際にはどちらも仲間にならないので気にしなくてよい。
こいつらも痛恨の一撃とザキ系を使う。
そして、みかわし率が高い。
ツボを投げて割れるようになったドラクエ7などでは、割ったはずのツボから”あくまのツボ”が現れる。もしかすると、ツボに入った”あくまのツボ”がツボの中に潜んでいるのかも知れない。マトリョーシカである。
井戸(いどまねき系)
え、井戸でもトラップ!? と、これまたちょっとした衝撃を与えた。
- いどまねき(DQ6・7、リメイク版DQ4)
- いどまじん(DQ6・7、リメイク版DQ4)
- ホールファントム(DQ6・7)
- デスホール(DQ7)
初登場はドラクエ6だが、ドラクエ6は井戸をストーリー・システム上で重要なものに昇華したシリーズ。それゆえ、6では井戸がそこら中にあり(ときにはフィールド上に井戸があることも)、結構こいつらに神経を使うシーンは多かった。
6以外では”忘れたころに現れる”的なポジション。
特に、リメイク版ドラクエ4では、オリジナル版に登場しないだけあって、「なんやこいつ」というタイミングで現れる。
本棚の本(あくまの書系)
ついにここにもか! という感じのトラップモンスター。
- あくまの書(DQ7)
- エビルバイブル(DQ7)
イベントを進めるために町中で本を読み漁っていると、突如として現れるモンスター。ドラクエ7のみに登場する。
アイテムを手に入れようとすら思っていない完全油断モードのときに現れるので、たまに面倒になる存在でもある。それゆえか、ドラクエ8以降はリストラされてしまった。
だが…
スーパーライトで大活躍
スマホゲーのドラクエである、ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライトにおいて、こいつの色違いが大活躍中なのだ。
あくまの書の色違いが、「超とくぎバイブル」とか、「特技の秘伝書」とかいう名前で登場。上記画像の説明欄を読むとわかるが、モンスターの特技をすべて強化する…というような効果を持っていたりするのだ。
ゲーム中で手に入るほか、不備があった際にプレイヤーにお詫びとして配布されることもあるという、現実的な側面のあるモンスターである。
石像系(うごくせきぞう系)
個人的にもっとトラップとして活用してほしいモンスター。
- うごくせきぞう(DQ5・DQ10)
- だいまじん(DQ3)
「うごくせきぞう」という名前がすでにトラップっぽいのだが、石像を調べるという行為をあまりしないためか、トラップモンスターとしての活用は少ない。
ドラクエ3ではゾーマ城にて、石像が6体並ぶ道があり、それらが全て”だいまじん(うごくせきぞうの色違い)”になっている。だが、その石像の見た目が”うごくせきぞう”なので少し予想が付くが、インパクトはなかなか。
同様に、ドラクエ10でも、神殿レイダメテスなどで石像に化けている。
特殊な演出
ドラクエ5では異なるグラフィックでの登場(ミステリドール系のグラフィック)となる。レヌール城というお化け屋敷的なダンジョンにて、後をついてくる石像があり、そいつと戦闘になる。
↓リメイク版だとまた更に違う演出になっている。
これは正直トラップモンスターとは少し違うのだが、ついついここに含めてしまった。
外伝作品でも…
また、ドラクエヒーローズ2では、”だいまじん”や、”うごくひょうぞう”という色違いのモンスターがトラップっぽい雰囲気で登場する。まあ、見た目でなんとなくわかるのだが。
ちょっと特殊な登場することが多いモンスターなのである。
岩(ばくだんいわ)
ここからはポイント的な登場のやつらばかり。
- ばくだんいわ(DQ5)
デモンズタワーの岩を押す仕掛けにて。岩を押そうとすると、たまに岩がばくだんいわで、戦闘になってしまう。メガンテを唱えるので、まあまあ厄介。
そもそも塔の中に岩がたくさんあるって結構変な状況だが、そういうことを言い出すときりがないのでそこはスルー。
↑10分58秒辺りでデモンズタワーでのばくだんいわ登場シーンが見られる。…が、早送りされてしまっているので、見逃し注意。
柱(エンタシスマン)
柱だってモンスターさ。
- エンタシスマン(DQ7)
バロックタワーにて、柱と戦闘になることがある。ドラクエ7は結構この手のトラップモンスターにこだわってるのかな? と思わせられる。
ドラクエ10だと仲間モンスターになっている様子。更に、オリエンタシスという色違いまで登場しており、意外とメジャーモンスターになっているのかも知れない。
袋(おどるほうせき)
おどらずに待つ宝石袋。
- おどるほうせき(DQ7)
そう。ついに袋にもトラップが登場したのである! 海底都市の一か所でしか登場しないが、やはりドラクエ7はトラップが好きだな、と確信させられる登場である。
ちなみに、袋ってなんだよという方のために一応説明すると、壁にかかってる道具袋みたいなやつのことである。薬草が入ってることが多い印象の袋だ。
↑リメイク版ドラクエ5では仲間にすることができる。メタル系の次に防御が固い。
タンス(たんすミミック)
ついにタンスも。
- たんすミミック(DQ10)
ドラクエ10に登場する。見た目は名前の通り、「ミミックがタンスに潜んだらどうなる?」を体現したようなルックス。
アニメーションがなかなかいい感じだった。
こいつも仲間モンスターらしい。
ひとこと
タルに潜むトラップモンスターは2017/4現在ではまだいないが、リメイク版ドラクエ7には「しにがみのタル」というモンスターは存在している。ただ、タルに化けて出てくるケースはない。
ドラクエ7で一気に増えたトラップモンスターがだったが、ドラクエ8からは一気に削られ、ほとんど宝箱系しかいなくなってしまった。たんすミミックのように、新たなトラップモンスターの登場にわくわくとした期待を持ってこれからの人生を生きていきたいものである。
現実ではトラップにかかりたくない分、ゲームくらいでは「あっ!」と驚くトラップが欲しいものだ。
それでは、床に落ちていたガビョウを踏んでしまったので、ここらで終わりにしようと思う。さらば!
↓世の中にはフィギュアにしてトラップモンスターを飾る人もいる様子。
↓ドラクエの個人的ランキング。かなりの熱量で書いてるのでぜひどうぞ。
↓パパス愛が生んだ、マニアックな記事。
↓ドラクエにはかわいいモンスターがいっぱいいますよね。