腹が減ったので、東池袋にある名店「瞠(みはる)」に行ってきた。自主映画制作や作曲をし過ぎて疲れてしまったので、エネルギーを補充しようというわけだ。
これを読んでいる熱心なラーメン教の方には言うまでもないだろうが、「瞠」というのはラーメン屋である。
一般的情報は下記の通りである。
化学調味料を使わず、カツオや宗田節を大量に使った、濃厚魚介スープ。毎月、限定麺もやってます。
バーのようなオシャレな空間で、宮内庁御用達の本みりんやもち豚を使ったチャーシュー、分厚い短冊メンマ 奥久慈の濃厚卵を使った味玉等、厳選素材を使った池袋で最高に原価のかかった大人を満足させるラーメンです。あぶらそばもオススメです。※食べログ 瞠 池袋店より
瞠 池袋店
店内の空気感
「瞠」は上記の紹介文だけでもおいしそうだが、店の雰囲気もおいしそうだった。おしゃれなバーのような雰囲気と言うのもあながち嘘ではない。
そんなおしゃれな「瞠」の戸をガラッと開け、早速食券を購入する。食券機の一番上にあるのはラーメンだが、今回は「つけ麺」を選ぶ。
池袋なので授業をさぼった学生が頻出することは予想ができるが、店内を見回すと、そんな不真面目な学生達も雰囲気に押されてか落ち着いて食べている。恐らく授業中よりも静かであろうことから、全国の学校の教室はラーメン屋にすべきことがわかった。
席に座ると、こんな雰囲気の席だった。
「つけ面は中盛りまでサービスさせて頂いておりますが」的なことを丁寧に聞かれたので、丁寧にこう答えておいた。
「中盛りで」
濃厚魚介つけ麺、到着
そうして待つこと数分。つけ面が運ばれてくる。
予想よりもドロッとしていない、さらっとした感じのスープだった。
冒頭の説明にあるように、「瞠」は「カツオや宗田節をふんだんに使用した、濃厚魚介スープ」の店である。
見た目だけだとそんなに伝わらないが、一般的な濃厚魚介スープの店よりもスープが重くなく、液体に近い。たまにスライムばりのスープもあるので、少し拍子抜けしたが、ここで一つ思い出した。
「瞠」は単なる濃厚業界スープの店ではないのだ。
ではどんな店か?
実はこの店、「無化調」の店なのである!
無化調とは、化学調味料を一切使っていない、ということである。
そう考えると、化学調味料なしで濃厚なスープを作るとドロドロにはならないということなのかも知れない。もちろん推測にしか過ぎないが。
ちなみに、宗田節というのはカツオの仲間のソウダガツオで作るカツオ節の一種のことである。調べてみると、これはプロの料理人がこだわって使うような素材のようだ。
無化調といい、宗田節といい、店の雰囲気といい、随所にこだわりの見える店である。10年以上ある名店たるゆえんはやはりこだわりにあるのだろう。
無化調の濃厚魚介つけ麺を、食す
麺はそんなに太くなく、黄色い色のツルツルした、まあまあモチモチした麺である。大勝軒の麺をなんとなく思い出した。簡単に言うと、中太ストレート麺である。
太麺ではないが、スープがドロッとして絡みまくるようなタイプではないので、ちょうどいい。
その麺をスープにつける。
スープは魚介以外にも豚骨やら昆布やらを使っている、という情報もあるが、無化調とは思えない濃厚さである。魚粉がかかりまくっている訳でもないので、純粋に自然の味なのだろう。
食べると、化学調味料になれた舌には少し物足りなさがあるが、やさしく濃厚なちょうどいい味である。正直、店の雰囲気でハードルが上がっていたので、「すげえうめえ! いとおかし」とはならなかったのだが、十分においしい。
もしも物足りなくなったら
無化調ということで物足りなさを感じる方は、メンマが非常に極太なので、それを思いっきり食べるとガッツリ感が出る。
それでも物足りない場合は、卓上には胡椒や唐辛子なども置いてあるので、無化調が売りなのでかけづらいが、かけるの手だ。
※念のため言っておくと、決して薄味なわけではなく、むしろ濃厚である。
更に、こんなものも置いてある。
なんなのか正体はわからなかったが、食べるラー油的なものである。
これを入れるとほどよい刺激になった。入れたら急に激辛になるような類のものではないので、安心してほしい。
そんなこんなで食べ終わると、けっこうお腹いっぱいになってしまった。
スープ割りも無化調だと安心してたくさん飲める。スープが冷めてしまったのが残念だったが、スープ割りもおいしかった。(冷めたのは、私が食べるの遅いだけ)
感想
という感じで「瞠」に行ってきた。
濃厚なのにからだによさそうで、店の雰囲気もおしゃれというのは珍しいかも知れない。総合的にみて、こだわりの見える安定した味の名店、という感じだった。
家で濃厚つけ麺が食べたくなったときは「瞠」ではないが、松戸のラーメン名店なら買うことができる。こちらも「とみ田」という超有名店なので、味は間違いない。
さて、次はラーメンか油そばを食べてみようかな。
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