ミシュランビブグルマンのインドカレー屋。北インドカレー屋とのこと。
店舗外観
銀座らしく、どことなく高級な風格が漂う看板で。だが、超高くはない。そして、皿からはみ出る豪快なナン(場所柄かそれでも少し上品に見える)が食欲をそそる。
店の雰囲気
銀座らしい、高級感がちょいとある店。
奥の席では、高級鉄板料理のように、ナンをこねる様子が目の前で見られる席も存在していた。
メニュー
曜日によってメニューが違う。
シェフスペシャル(大根とチキンのカレー)
シェフスペシャル(大根とチキンのカレー) 1130円(税込)
シェフスペシャルといっても日によって中身が違うのだが、このときは大根とチキンのカレーだった。辛さはHOT(辛口)を選択。
銀座の風格。インドカレーランチである。皿からはみ出すナンが、シャリからはみ出るネタを思わせ、豪快かつ上品である。
関連
この、いかにも多種多様なスパイスを混ぜてある感じ、ガヴィアルのような絶妙な刺激、渋み、苦み、辛み、旨み、コクがありそうで期待感を煽ってくる。
ナンもうまそう。
というわけで食べてみると、実際うまい!
複雑に絡むスパイスに、パクチー的な”爽やかとも苦みとも形容できる独特な風味”が混ざり、口の中をホットにさせます。そして、それらを包んで混ぜ込み一体化させるカレー。
ナンもカリッとしつつ、ふわっとした部分もあって、単体で食べてもうまい。
サフランライスもナンとはまたちがうカレーとの絡みが生まれて、こちらも美味しい。サフランライスはどこかスカスカした食感が、隙間から尖ったスパイスを突き抜けさせるようでなんかインドカレーに合う。
大根
インドカレーで大根はあまり馴染みがなかった。大根役者なら『抜本-BAPPON-』の撮影現場で目撃したので馴染み深いのだが。
そんなことを熟考しながら食べたのだが、ちょっと新鮮な感じはあったが、カレーによくマッチしていた。スパイスにまろやかさや爽やかさを生む役割があったように思う。特にサフランライスと合っていた。
凝った表現タイム
いくつものスパイスを使ったインドカレーの味というのは、何度もキャンバスの上から絵具を塗り足していった油絵のような、一言では言い表せない味わいがある。
一見無駄なのでは?と思うような、辛くしてまろやかにして、渋くしてさわやかにして、ピリッとしてとろみを生んで…という、ときに相反するものすら混ぜこぜするこの料理。
実際、全然無駄ではない。
その下地があるから活きるこのスパイスがある。
そんな哲学を感じるカレーだった。
サービス
インドカレー屋にサービスは求めないイメージもあるかも知れないが、ここはサービスもなかなかに丁寧だ。さすが銀座。
水がちょっと減ると(数cm)すぐに水を継ぎ足してくれ、おしぼりをある程度使うとそれすらもすぐに追加のおしぼりを持ってきてくれるのだ。これにはびっくり。三つ目のおしぼりを持ってこられたときは少し恥ずかしかったが。
まあ、ちょっと頻繁過ぎてカフェで客を追い出す行為を思い出してしまったが、私は別に長居をしていたわけでもなんでもないので、単純に丁寧なサービスである。
味だけでなくてサービスもよいのが、オールド・デリーなのだ。
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