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ここがすごい!『ジュラシック・ワールド』+自主映画目線

2015年8月18日

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古代の恐竜が現代に復活…

 

そんな夢を叶えるのが最先端の科学技術…

 

ではありません。

映画です。

 

科学技術はいつか叶えるかも知れませんが、映画はすでに叶えています。

…というわけで、私は先日『ジュラシック・ワールド』を見てきました!

普段は自主映画を撮っている私ですが、映画に特別詳しくもないので、批評家目線ではなく、自主映画(インディーズムービー・インディーフィルム)目線の感想も交えつつ、単純に見て感じたことを書きます。


 

ジュラシック・ワールドはすごい

ジュラシック・パークのときからすごいですが、今回もやっぱりすごいです。そのすごさを伝えていきます。

ちなみに、ジュラシック・ワールドの公式サイトはこちら。公式サイトも迫力あります。

 

時代の変化がすごい!

ジュラシック・パークのときは化石からDNAを抽出…という、最先端とはいえ「化石を掘る」というアナログな部分があった。一匹恐竜を復活させて大喜び的なところが見えました。

そして、それだけでも、当時はそのアイディアだけでもかなりの興奮度だったのも間違いないでしょう。

しかし、今回のジュラシック・ワールドは作品内のセリフにもあるように、化石を掘るなんてアナログで古い時代は終わり、遺伝子操作でハイブリッド種を産む時代となっているのです。
大量の恐竜がパーク内にいるのはもはや普通のことで、ジュラシック・パークももはや現代のサファリパークと同等の存在になっています。成り下がっていると言ってもいいでしょう。(サファリパークは好きですが)

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今回の映画内のジュラシックパークは、すでに「古代の強大な生物の復活!」という感動とスリルではなく、「安全に管理されたでかい動物を見る娯楽」になっているところどころ雰囲気が漂っています。

色々と作りこみがすごい!

更には、その状態を打破するために、ひいては客の来場者数を増やすために、DNA操作で定期的に新種を産む…という展開が結構リアルです。大企業感が出ています。

その辺の設定のリアルさや、パークの作りこみがすごくて、見てる途中で「この映画は実在するジュラシックパークのテーマパークの宣伝にもなっててすごいなあ。まるで『抜本-BAPPON-』のようだ!」などと思ってしまい、途中で「いや、本当はこんなテーマパークないわ」と思いなおしたほどです。
USJと混ざった部分もありますが。

「こういうショーありそ~」といったものや、「絶対こういう展示あるわ」みたいなものや、「こんな体験コーナー確かにほしいわ!」的なものが映像のそこかしこに出てきます。化石堀り体験ゾーンとかやってみたいです。

もはや、動物園とか企画・運営してる人が見ても参考になるんじゃないかくらいに思えます。そして、こういった自主映画目線でいうと、映画内の展示物やら企画物やらを決める会議はどんな雰囲気なんだろう?と気になったりもしました。監督が案をすべて出すのか、みんなで結構ノリで話し合うのか…気になります。

音楽もすごい!

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それだけではなく、音楽もすばらしく、テーマパークのリアルさ、映画の盛り上がり、双方にかなりのプラス効果が出ています。
自主映画の音楽を作曲した身としては、この映画でもやはり音楽のモチーフの使われ方は気にしてしまいました。登場キャラのテーマがある訳ではなかったと思いますが、テーマパークのテーマ曲が至るところで出てきます。

(テーマパークの作りこみや、恐竜のCG出まくりの迫力シーン、壮大なロケ地等は「自主映画じゃさすがにかなわへんわ」と思いましたが、音楽は自主映画でもすごいものは作れる!と勝手に挑戦心を燃やしていました。)

ちなみに、今回の音楽は「マイケル・ジアッキノ」氏が担当している。

「ジュラシック・パーク」シリーズの最新作となる「ジュラシック・ワールド」の音楽を、人気作曲家のマイケル・ジアッキノが担当することになったと、米ハリウッド・レポーターが報じた。

<中略>

「ジュラシック・パーク」シリーズの音楽は、重鎮のジョン・ウィリアムズが最初の2作品を手がけていたが、ジョー・ジョンストン監督がメガホンをとった第3弾「ジュラシック・パークIII」では、ドン・デイビスに交代している。

映画.com ニュース

 

迫力がすごい!

音楽も迫力満点ですが、やはり恐竜の迫力がすごい!

途中ホラー映画かと思うような、鉄板のびっくりシーンもあり、迫力は文句なしです。特に、ハイブリッド種の恐竜が迫力だらけです。

進撃の巨人の巨人みたいな迫力です。進撃するのは巨人だけではないようです。

音もCGもすごい迫力でした。見終わった後に、近くの恐竜映画マニア風な人たちが「恐竜映画としては100点をあげたい。モンスター映画としてはうんぬん…」と言っていたように、恐竜映画のお楽しみどころはゆうにクリアしており、もはや他ジャンルの評価枠にまで顔を出すレベルということでしょう。
モンスター映画としては何点だったかは本当に聞き取れませんでした。ちなみに、恋愛映画としても点数もらえると思います。

脚本がすごい!

さてさて、ここまで前作との違い、設定、作りこみ、音楽、CGやらの迫力…と来ましたが、映画で一番重要なのはやはりこれでしょう。

「脚本」!

これがおろそかでは他の全部がよくても単なる空騒ぎに終わってしまいます。

しかし、ジュラシック・ワールドはこれもよかったです。ちゃんと人間ドラマがあり、葛藤があり、決断があり…
ついでにいうと、ハリウッドの脚本理論でおなじみの三幕構成的にも序盤で兄弟の絆を感動に持ってけるような伏線もしっかりあるしで、脚本もよかったです!

先日、車がロボットに変形する映画シリーズのとある作品を見たときは、「迫力はとんでもなかったけど、結局なんだったんだろうか」という気持ちと迫力疲れが残りましたが、今回はそんなこともありませんでした。

ハッピーエンドというには少し突っ込みどこはありましたが、見て面白いし楽しいし、夢ももらえるし、後にも残る映画でした。

 

最後に自主映画目線的には

ジュラシック・ワールドは非常に面白かったです。ベイマックスの方が更に面白かったかな?とは思いましたが、とにかくかなり面白かったです。

CGメインだしジュラシック・ワールドを自主映画でやるのは予算も技術も色々ときついですが、自分もこういう風に根本的に設定のアイディアからワクワクする映画を撮りたいな、と思いました。

映画の後半でお金を使わずにどこまで壮大にできるか?というのは、『抜本-BAPPON-』という90分の自主アクション映画でチャレンジしましたが、また壮大なものを撮りたいな、と思いました。

しっかりとした脚本に、飛びぬけたアイディア、作りこまれた設定、壮大で迫力のある映像、没入感を無限にする音楽。これらを自分の手で作れるように今日もがんばろうと思う、そんな映画でした。

ほとんどの人は自主映画なんて撮らないでしょうが、普通に見ても非常に面白い映画でしたので、これはぜひお勧めです。

一作目をまだ見ていない方は、見た後だとより面白いかと思います。