「ラッピ」
知ってますか?
「ラッピ」
私は知っています。
今日はそんな「ラッピ」に行って感動した話をご紹介します。
…とか言うと、検索できた皆さんは意味不明で帰ってしまうのでまじめに書きましょうか。
北海道道南地方でマクドナルドを圧倒して人気No.1のハンバーガーチェーン店「ラッキーピエロ」。その愛称が「ラッピ」であり、そしてその「ラッピ」で実際にハンバーガーやらなんやらを食べてみたらうまくて感動した。
…という話をこの記事では書くのです。いやあ、食べてよかった。
店内もかなり面白く、これがそこら中にあったらそりゃマクドナルドには行かないわ、と納得の素晴らしさでした。マクドナルドも好きですが、ラッピはちょっと凄すぎましたね。 函館市内に限ると、マクドナルドよりも店舗数も多いですからね。
では、聴いてください。
「ラッピ」
函館ラッキーピエロはうまいし快適だし面白い。その凄さとは?
北海道道南(函館エリアなど)の超人気ハンバーガーチェーン「ラッキーピエロ」。
さて、ラッキーピエロの概要は冒頭に書いたので、ここからはその凄さを色々書いていきます。多分行ってみたくなると思います。私は一回しか行ってないにわかファンですが、にわかの熱を感じてもらえればと思います。
凄さその1. ファーストフードではない
まず。
マクドナルドよりも人気があると書きましたが、そもそもラッキーピエロはファーストフードを名乗っていません。なぜかと言えば、それは出てくるのが超遅いからではありません。注文を受けてからつくるからですね。
つまり、普通のレストラン方式です。そして、その割に特に料理が出て来るまでそんなに待ちません。
この時点で一般的なファーストフードともレストランともある程度差別化ができているわけですが、こんなものではありません。ファーストフードも当然食べることがありますし、美味しいは美味しいのですが、ときたまどこか食べてもスカスカした感じがあるのです。ラッピではそれはありませんでした。
まあ、私の好みと言えばそれまでですが、この記事では私の好みを元に書きまくってるので仕方ないことです。わはは!
凄さその2. 個性的な見た目
早く紹介したいので次の凄さに移ります。私のブログの筆を早める、それもまたラッピの凄さであります。…と、なんだかんだ無駄な事を書く私ですが、この一文を書き終えるや否や、次なるラッピの凄さに入るのでご安心頂ければ幸いであり、私としてもラッピと直接関係ない駄文部分で読者方々に読むのを脱落されてしまっては無念なことこの上なしなため、なるべく早くこの一文を終わらせようと努力したいと思っておりますし、実際にそのように行動していきたいと思っているわけですが、それを伝えたいがあまりこうしてどんどんこの一文が長大なものになっていっているのも事実ですので、潔くぱっとここらでこの文は終わろうと思うので、皆さん心構えをしていただきたいのですが既にその心構えはされてそうなのでこの一文をついに終わります。
というわけで、次なる凄さ。それは見た目!
とは言っても、昨今、良くも悪くも大量に存在する、見た目が華やかだったりインパクトがあってインスタ映えするタイプのメニューのことではありません。
インスタ映えなのかなんなのかよくわからないけど個性が強すぎて写真におさめたくなる、そんな見た目なのです。
料理は結構まっとうな見た目なのですが、店の外観と内装。これが面白い。
緑を基調としているのは特に個性的なわけではないですが、ちりばめられたピエロ達、フォント・書体のポジティブさ、色遣いのハッピーさ、テキストの独特なセンス、エンタメ要素大なオブジェたち、エクセルとワードで作ったようなデザインのメニューなどが全体的に調和して結果、唯一無二の楽しい空間を作り上げてるのです。
エンターテインメント空間というか、もはや遊園地に来たような感じになれます。
エンタメ空間
そして、店舗ごとにテーマが決まっていて、たとえばラッキーピエロ 戸倉店は「ハンバーガー博物館」になっています。更に、峠下総本店なんかは本当にメリーゴーランドがあり、まさに遊園地的です。
↓とにかく色々あります。
その辺りも含めて、見た目はマクドナルドやモスバーガー、バーガーキングなどなどの超大手チェーンとの大きな違いとなっていますね。
この辺りはHPを見ても大分伝わります。
HPも、絶妙なセンスとデザインになっているので、これはどっかの広告代理店が入ってがっつり”ブランディング”なんてやってしまった日には一瞬で崩れてしまうと思われます。わざとらしさがなく、素直に”伝えたい”という気持ちを感じるHPになっている気がします。
一昔前のHP風と言えばそれまでなのですが、意外と見やすいUIなのが笑えます。すでに代理店が入っていてこの方向でブランディングをしていたのだとしたら、かなりのやり手だと思いますね。人間味があります。
…といったように、店舗外観も内観もHPも全体的に見た目が個性的で面白いのが凄いのです。
独特なマスコットキャラ
ついでにこの流れで言うならばマスコットキャラのピエロの見た目も独特です。
こちらですね。
彼?の名前もまた独特。その名も
「ハイ! ラッキーくん」
です。 「ハイ!」も名前の一部なので、彼?を呼ぶ時はご注意を。
そして、彼は “ラッキーピエロ・サーカス”の団長という設定です。
“ラッキーピエロ・サーカス”とは何かと言うと、そういうサーカス組織…ではなく、会員のことです。その辺の世界観も作り込まれていて面白いですね。
FF13のようにバチバチに作りこまれた世界観?ではないですが、そんなものはハンバーガーチェーンですし、楽しければゆるっとしてていいのではないでしょうか。
凄さその3. キャンペーン系が面白い
「幸運がどんどんやってきます」とか、若干宗教的な感じも漂っていたりするのですが、店内の色々なところで告知してある色々なキャンペーンがまた独特でいいのです。
こちらは「世界一短い私の親孝行」キャンペーン。人類愛的なものが多いのでしょうか。デザインが独特なことと相乗効果を生んでますね。
まあ、これは言っていいのかわかりませんが、怒濤の英語「みすず学苑」なんかもそうなので、この独特さはその他のちゃんとしたサービスとかと相まっていい感じになっている絶妙な部分ではありますね。
凄さその4. テキスト・コピーが面白い
これまた見た目の面白さやキャンペーンの面白さと連動する要素ではありますが…、文章センスも独特で面白いんですよね。キャンペーンの面白さもそこと関係していますね。
独創性とはこのことかというか、洗練されてはいないのですが、とりあえず個性的で、結果、心に響いてるという。テクニックが敗北した瞬間です。
特に面白かったのがこちらのレシート。下の方を見てください。
ラッキーピエロでは…
”人柄”を募集しています。
うーん、わざとなのでしょうから、独特。労働力じゃないよと、人柄だよと。
なるほどさすが。レシートにさりげなく書いてあるのがまたいいですね。
凄さその5. 快適な空間
一つ前の項目で「見た目」について大分語りましたが、見た目だけを重視して肝心の部分がないがしろでは元も子もないです。が、ラッピは元も子もあります。
つまり、肝心な部分がちゃんとしているということですね。
なんと言っても、座る席が快適!
土地が広いからというのもあるでしょうが、ソファーが広い。そして、ほどよく柔らかい。更には…
なんとソファーにハートマーク。
多分破れたのを縫ったんだと思いますが、そんなマイナス要素もプラスに変えてしまうのはやっぱり凄い。実用的にも精神的にも快適な空間、それがラッピことラッキーピエロなのであります。
※ちなみに、「かくれハートを探そう」的なキャンペーンもやっているようなので、それかな? とも思いましたが、そのキャンペーンの全貌は調べても分からなかったです。私が行った店舗でやってるキャンペーンかも微妙でした。その辺の謎さは個人的にはプラス。
凄さその6. 地産地食
さて、見た目の次は空間が快適と話しましたが、次はもっと理念的な部分。ラッキーピエロのメニューは基本的に”地産地食”なんですね。
基本的に北海道の食材を使用しているので(材料の85%が北海道産らしい)、北海道民の経済的側面も助けているとも言えますし、単純に地元の方たちは嬉しいだろうと思います。
ラッピの「地産地食」その土地で産した質のいものをその土地で食す。食とは人を良くすると書きます。生きていくのに不可欠なものです。ラッキーピエロは健康、安心、安全、しかもおいしいがモットー。
「健康、安心、安全、しかもおいしい」は素晴らしいですね。安心と安全の両方をキーワードに入れる辺り、安全なだけでは安心してもらえない、それを知ってもらうことが必要だ的な想いを感じるような気もしたり、考えすぎな気もしたりと、そんな心持の私です。
観光客にも嬉しい
更に、観光客にとってもこれは嬉しいことです。北海道に来たら北海道のものを食べたいと思うのが当然なわけで、ラッキーピエロがいくら人気で有名とはいえ、すべて道外の食材だったらちょっと残念です。
道民にとっても道外の人にとっても嬉しい、それが地産地食ですね。
中国の故事?
ちなみに、 地産地食にしているのには、下記の教えが影響しているようです。
身土不二中国の故事にある言葉で「生物生きている環境とは一体であり、その土地で生産された植物を食べると健康で長生きできる」という教え。
「何故ここで中国?」と思うかも知れません。何を隠そう、実はラッキーピエロの創業者は中国人なのですね。ここは北海道出身の人であって欲しかった!と思う人もいるかも知れませんが、外国の方が函館のためにもなるビジネスをここまで徹底してやってくれているというのはまた凄いことです。
社長の名前は「王一郎」と、凄くシンプルなお名前。店舗のデザインを始めとして、この人のセンスが一貫して通されてるから謎の独特なデザインで個性を発揮しているのでしょう。オシャレではないけど、そういう”上手すぎない”デザインは愛される要素の一つだと思います。
凄さその7. 豊富なメニュー
さて、次はもっとわかりやすい項目です。
ハンバーガーチェーンを基本としながら、顧客から要望があればメニューを増やすことも辞さない精神のようで、オムライスやらカレーやら焼きそばやらと、メニューが豊富なのです。
お客様アンケートから意見を吸い上げてメニューをつくったとかどうとか…。お客様アンケートなんてやるのは日本の「お客様は神様」精神の企業だけだろとか思っていたのですが、中国出身の社長がそれを実施して成功してるんですね。まあ、その根底に徹底したローカライズによる差別化があってこそですが。
それらがまた全部基本的に地産地食なのだからいいですよね。
凄さその8. 味
では、ついに来ました。なんだかんだ最も重要ともいえる項目です。味。
ラッキーピエロはこれが素晴らしいですね。とにかくうまい!
噂にはうまいと聴いていたのですが、正直言って「黄色いMより少しうまいくらいだろう」などとタカをくくっていた私は、まんまと感動してしまいました。
私が注文したのは、チャイニーズチキンバーガー、オリジナルカレー、春巻きの3種です。あと珈琲ですね。どれもうまい。
特に人気No.1のチャイニーズチキンバーガーは、食べた瞬間に「ラッピはファーストフードではない」の意味がわかってしまったほどでした。これは美味しい手作り料理の味ですね。
チャイニーズチキンバーガーがうまい
スカスカしたチキンではなく、ちゃんと料理された、柔らかくも味付けがしっかり成されたチキン。ふわっとしながらも表面はバーガーに期待する少し硬めの触感を絶妙に感じるバンズ(パン)。うまい。
でかめなので崩れてしまって食べずらい問題はありましたが、そこは快適な空間。テーブルに紙ナプキンもありますし、手を洗う場所もありました。あと、ナイフ・フォークもあります。
できたてのチャイニーズチキンバーガーにがぶっと食らいつくのは、これはもう幸せですね。大満足でした。
オリジナルカレーがうまい
そして、カレー。これも結論から言うとうまいです。
私はまあまあ色々なカレーを食べ歩いていて、インドカレー、欧風カレー等でそれぞれ美味しいカレー専門店でも食べたことはあるつもりでした。でも、ここのカレーもうまかったのです。
今まで食べたおすすめカレーたちの記事を貼っておきます。
さて、肝心のラッピのカレーですが…容器が銀色の皿だったので金沢カレーを彷彿とさせるものの、カツはデフォルトでは載っていません。
ルーは一口目からわかるのですが、結構な濃厚さ。とろみというか、粘り気が若干ある感じですね。そして、少しだけ刺すような辛さがあります。それらがまた、寒い函館の地で食べると特に良い!
東京で食べても美味しいと思いますが、特に寒いとき・寒い地方で食べるには抜群にいいと思いましたね。体にエネルギーを注入するような感じもあります。シンプルながら、ハマって黙々と食べ進んでしまう美味しさでした。
春巻きがうまい
春巻きもうまい。バーガーもカレーも中華もうまいと。
これは中華料理屋と比べて突出してるかまではわかりませんが、同じくらい or 少し上くらいの美味しさを感じました。サクッ、パリッとしつつ、中はとろみがある…これはやはり美味しいわけです。できたて感も満載で、これまた寒い体にも嬉しい美味しさでした。
全部うまい
とにかく、ハードルを低くしていたことはありますが、それをさっぴいてもうまかったですね。
確かにこりゃ、地元にラッキーピエロがたくさんあったらマクドナルドには行きませんわ。マクドナルドのポテトやバーガーもジャンクさが好きなんですけどね、そうは言っても「健康、安心、安全、しかもおいしいがモットー」のラッキーピエロは凄いです。
そんなわけで、ラッキーピエロにはとにかく満足しまくったのでありました。地元にもできて欲しいですが…そこは決して北海道道南地方以外には出店しないのが偉いところ。
まとめ
…と、ラッキーピエロの凄いところをまとめましたが、まだまだきっとあると思います。
ああ、東京在住の私にもラッキーピエロのようなチェーン店を与えて欲しいものです。
いや、「東京にいたらなんでもあるだろ贅沢言うな」という突っ込みもあるでしょうが、これだけいろいろある東京にもラッキーピエロのような店はないということがむしろラッキーピエロの凄さにまたつながっていくのだと、そう思いました。
さて、ラッキーピエロにはしばらく行けないですが、私は今後も色々と食の探索をしていこうと思うのでありました。ではまた。
↓食の探索とかいうやつ