ステーキランチ。
否。
ペッパーランチ。
胡椒昼飯。
ペッパーランチの胡椒でワイルドなステーキをより一層楽しむべし
ペッパーランチはご存じだろうか? 知ってる人はこう言うだろう。
「ああ、あのステーキのチェーン店ね」
しかし、知らない人はこう言うだろう。怪訝な顔で。
「胡椒食べ放題の店かなんか?」
これでお分かりだろう。先入観というものは恐ろしい、ということが…。
ペッパーランチを知ってる人はもう「ステーキの店」という印象が根付いていることだと思う。確かにペッパーランチは、ステーキを売りにしたチェーン店であることは事実。
これはペッパーランチの店構えだが、写真のアングルがいまいち伝わりにくいが、見ての通りステーキを押し出している。
しかし!
忘れてやいないか?
ペッパーのことを。
こいつのことではない。胡椒の方だ。
ペッパーランチだぞ? ステーキだけじゃなくて、ペッパーも大事でしょ!
メニューは決して忘れない、”ペッパー”の刻印を
さて。このペッパーランチというステーキチェーン店は、実際のところステーキを押し出している。
だが、その裏で輝かずともしっかりとその味を支えているペッパーの存在を、今日は紹介したいと思う。
スタンダードなメニュー、サーロインペッパーステーキでペッパーの重要さを語ろうと思う。
店内はこんな感じ。ワイルドなステーキを野暮ったくドン!と出されても、それが逆にうまそうに思えるような、そっけないカウンターである。(実際はサービスはそんなんよりもっと丁寧。)
そんなカウンターでメニューを見る。
左上のメニューというのはラーメン屋の券売機的に行ってもスタンダードなメニューなものである。というわけで、サーロインペッパーステーキを注文した。
既にお気づきかとは思うが、メニュー名にはちゃんと「ペッパー」が含まれている。もう一つ、「ビーフペッパーライス」というのもあり、私はこちらも好きだ。映画撮影も好きだが、ビーフペッパーライスも好きだ。
いつだってワイルドには前触れがある
注文後、私の目の前に置かれたのはステーキではなかった。ペッパーですらない。
ペッラ~~~ン♪
^^/
紙。
私の前には紙が配られたのである。意味深な、
紙。
次の瞬間、私…いや、私たちはこの謎の答えに気付かされる。そう、サーロインペッパーステーキが届くそのときに。
時は来た
そういうことである。
飛び散る油を防ぐために用意されたのが、先ほどの紙だったわけである。ただワイルドなだけじゃない、そっけないように見えて気遣いの行き届いたチェーン店、それがペッパーランチなのである。
ペッパーランチでは鉄板がジュージュー言わせて激しく油を飛び散らせているときに、料理が運ばれてくるのである。最もワイルドな瞬間で提供されるのだ。
ワイルドなステーキの魅力を引き出すはペッパー
実際のところ、このような形で料理は運ばれてくる。
サーロインペッパーステーキ120g 890円(税込)
※店舗によって異なる場合あり
写真だとよくわからないが、先ほどの紙の写真をよく見ると、飛び散った油の跡がたくさんあることに気付くと思う。この紙がなければ我々は全身油まみれとなってオイルマンになるという算段だ。
湯気も激しく出ている。
ペッパーランチの良さは、ステーキをお手軽にワイルドに食べられるところだ。こんだけジュージュー言わせて油をはじけさせ、もやしと肉をバリバリ食えるのはバーベキューかペッパーランチ位のものである。ね! そうだよね、ねえ。
ワイルドな味
さて、このステーキ、見た目の通りやはりワイルドな味。
肉も柔らかくはないが、むしろその程よい硬さが歯ごたえを感じさせて、「肉を喰らっている」というようなワイルドさを感じられる。
ジュージュー言ってる鉄板の上で焼かれる肉厚の歯ごたえる肉。それにソースをバーッとふりかけるようにかける(私は口内炎ができてしまうので実際には控えめにかけるが)。
そうしてできた濃い味の肉をガッツリ食って、ライスをガッツリほうばる。旨いんだよね。特に腹が減ってるときは最高だ。いい肉かどうかじゃなくて、なんだかさほど良い肉ではないかも知れないものをワイルドに喰らうこの感覚と、それが結局はチェーン店のものであるというジャンクさがたまらない。
敢えて食べる途中の写真を載せるが、ワイルドな味はワイルドな見た目と共にある。
そして、更にこの肉に卓上のニンニクを加えるとパワフルで仕方がない! 人に臭いと言われようと関係なし。俺は俺だ!!!
と叫びたくなること間違いなしな味わいが完成する。
このようにワイルドなステーキなのだが、途中でふと気付くことがある。
このワイルドさをまとめ上げているのは実は、肉でもなく、ソースでもなく、ニンニクでもなく…
ペッパーだ
濃い味の中でも決して埋もれず、ピリッと刺激を与える胡椒。
きゅっと味を引き締める胡椒。
肉を引き立てる胡椒。
渋みで味に深みを生み出す胡椒。
ソースとよく合う胡椒。
ワイルドさをより一層引き立てる胡椒。
抽象的だが、私は胡椒…ペッパーがなければ、このステーキは大分味気ないものになっているのではないかと思う。
最後まで飽きさせない加速燃料のような胡椒。正直、仮にあまりほんとは美味しくない肉だったとしても、鉄板でジュージュー焼いた肉にソースをかけて胡椒を振りかければなんだか旨くなる。ニンニクを加えればスタミナがつきそうで満足感も高まる。
だが、その際に、ニンニクやソースでは生み出せない要素が胡椒にはあるのだ。
胡椒はあれだけワイルドな空気感を醸し出していながら、上品さも兼ね備えている。なんだか高級感もある。安い胡椒だろうとそのエッセンスは感じられる。もちろん、塩がものによって結構味が変わるように、胡椒だってそうなのだろう。だが、元々の胡椒の持つ潜在能力が非常に高く、幅広いので、とりあえずかければどうにかなるのも事実。
そして、ペッパーランチはまさにその胡椒の良さをよく理解し、最大限に活用していると私は思う。
本当はそのペッパーを最大限に活かしたメニューは「ビーフペッパーライス」なのだが、それはどちらかというともはやペッパーが主役位になっているので、今回は程よい「サーロインペッパーステーキ」を紹介した。
胡椒がなかったら結構味気ないものになるのではないだろうか。これは悪口ではない。ペッパーランチにおけるペッパーの重要性を説いているだけなのだ。私はペッパーのためにステーキを食べに行っているのかも知れない。それくらいの想いでこれからも私は行く。
ペッパーランチに。
まとめ
ペッパーランチは実は大学一年の頃に始めて入り、「隠れた名店を見つけた」とか当時は思っていたのだが、ほどなくしてそれが単なるチェーン店だということを私は知らされる。
しかし、たとえペッパーランチがチェーン店でも、それらすべての店をまとめあげる潜在能力がペッパーにはある。私は今日もそう思いながら胡椒を食らうのである。
ああ、ペッパーペッパー。
ー完ー
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