NO!
NO! NO NO!!
…さて、ノーの反対語はなんでしょうか?
答えは…
そうです、YES! 高須クリニックですね。
そんなYesな高須クリニックですが、院長さんが面白い企画を始めていました。
みんなで高須クリニックのCMを作ろう! CMコンテスト開催!
なんとCMコンテストの開催です! しかも賞金総額なんと250万円!!
これはすごいですね。
金持ちの遊びなんて意見も飛びそうですが、金持ちがクリエイターのパトロンになる…才能の発掘をしてくれている…と、私的にはそう捉えます。
コンテスト開催の意図とは? 高須院長の知られざる素晴らしき精神
偶然見つけたのですが、下記のインタビュー記事なんかを見ると、けっこう聖人レベルの素晴らしい発言を連発しています。正直、このインタビューを見て、理解不能な人から印象が変わりました。
僕はアイディアは出すけど、実際に作るのは基本、制作チームにお任せ。僕の役割はお金を出すことですから!
~中略~
今回の動画コンテストでも、いいアイディアがあったら、予算をかけて本格的なCMに仕上げることも考えてますよ。あと、クリエイター活動を僕が全面バックアップするとかね。
何が素晴らしいかピンと来ない方もいるかも知れません。普通は金を出す偉い人というのは、たとえその人が素人でセンスが皆無なダジャレおやじだったとしても、金を出している手前、色々口を出すものです。「もう少しスタイリッシュに」「ラストはこれがいい」「ここは説明不足だ」「もっとこう、回転木馬のようにしてくれ」などのように。
そうなると作品は、せっかく金をかけてプロにやってもらったというのに、変な改悪を重ねられ、どんどん素人レベルに落ちていくものです。口を出した人が気に入るだけの見る人を無視した作品になります。ストーリーは陳腐になり、革新性は削られ、角が丸くなった残骸となり果てます(口を出した人がセンス抜群だった場合を除く)。
そう考えると、高須院長の上記の発言はかなり器がでかいと思います。
更に、下記のインタビューでも素晴らしいことを語っています。
基本的に、CM制作のようなクリエイティブなことは、プロの皆さんに任せてるんですよ。私が口を出してしまうと、せっかくプロの方々がつくってくれた面白いものを壊してしまうかもしれないでしょう。
ううむ、すごい人です。
このインタビューを見ないと、「単なる話題づくりにまた派手な遊びを仕掛けてきた」だけと思うでしょうが、意外と奥が深そうです。
最後にこの一言。
--完成品はチェックもしないんですか?
高須院長 基本的にしません(笑)。そういうことをすると、若い才能の芽を摘んでしまうかもしれないでしょ?
これまでのYes!高須クリニックのCM
さて、それではそんな素晴らしい精神の元作られたCMとはどんなものなのか…けっこう有名なものも多いですが、改めて紹介しましょう。
かなり革新的です。
ほかにも「高須先生が指を鳴らすと女性に翼が生える」CMや、「ひたすらアイスホッケーを真剣にしているだけ」のCMなど、色々盛りだくさんです。
確かに革新的なものばかりですが、意味不明でCMになってるのかが疑問なものも多いです。というかほとんどそうですよね。
これは高須院長のアイディアが斬新すぎるのか、チェックがないとこうなる…ということなのか、斬新すぎてその辺の判断すら難しいですが、なんにせよ「話題性」「インパクト」「意味深な感じ」を与えることに関しては大成功と言えます。意味深な感じにすると議論の余地が生まれるので、SNS上で活発に意見交換がされやすくなり、なおかつ口コミでも広がりやすくなります。
しかし、これらのCMも意外な背景を知ると、意味が分かるものもあるようです。
ドバイCMの真相
先ほどのインタビュー記事を全文読んだ方はもうお分かりだと思いますが、この一見わけわからないCMも背景を知ると結構意味が分かります。
──ちなみに、ネットで評判のドバイCMは、結局、何だったんですか?
「もともとは高須クリニックのドバイ進出が決まったときに作ったCMだったんですよ。ドバイに美容特区を作るという話があってね。世界各国から美容外科医が集められることになって、その中の一人が僕だったの。
ドバイを舞台にしたCMを流した後、『高須クリニック、ドバイ進出!』ってニュースが流れたら面白いでしょ。実際に進出したら世界各国で流すつもりでセリフも英語にしたんだけど、2009年の“ドバイバブル崩壊”で、美容特区の話は白紙になっちゃったんだよね」
そのほか、意味不明になりがちなことの根本的原因についても言及されています。
ウチのCMって昔から『何がしたいのかよくわからない』って言われてきたけど、その背景には美容外科のCMに対する規制があるんだよ。院長として医者の姿でCM出演するとマズいとか、いろいろ決まりごとがあって。
だから“タレント”として他のCMに出演したり、スポーツカーにデカデカと『高須クリニック』って書いて走らせたりしたわけよ
なるほど…。
これを知ると謎が解けてしまって少しがっかり感もありますが、理解不能ではなく、一貫して「なにか面白いもの」を求めている感じはありそうです。
自由を求めて…YouTubeへの展開
そんなこんなで、テレビよりも規制がなく、Youtuberのように面白いアイディアで勝負している人が多い「YouTube」でCMを展開することを考えたと思われます。
そこで、「何物にも縛られない素人」や、「野心溢れるその道のプロ」たちに、今回のコンテストを通してアイディアに溢れたCMを生み出してもらおう…と、そういうことなのでしょう。
そうして開かれたのが、今回のコンテスト。「高須クリニックCM Yes!動画コンテスト」です。
だからこそ、「クリエイター活動を全面バックアップするかもしれない」とまで言ってくれているのでしょう。昔は芸術家にはパトロンがよくいたと思いますが、現代では珍しい話だと思うので、これはすごいことです。
普通のコンテストよりもアイディア勝負になることが予想されます。素人だろうとなんだろうと、面白いアイディアがあれば、それを拾ってくれそうな気がします。
「高須クリニックCM Yes!動画コンテスト」唯一の規制
そんなこのコンテストですが、ただ一つ、規制があります。高須院長直々の指示による規制と思われます。
それは…
これです。
「Yes!高須クリニック」という言葉か文字を必ず入れなくてはなりません! まあ、そりゃあCMですからね。それくらいはあるでしょう。
ってなわけで、その規制(ルール)のみの元に投稿された動画群を見ると、実際のところかなり自由なようでした。これは面白そうなので、一つ私も高須院長に発掘されるべくして応募することとしました。
最後は、それを紹介して終わります。
応募した動画
自由なアイディアが求められるこのコンテストに私が投稿したのはこのCMです。
こんな感じです。静か目ではありますが、いい感じによくわかんないCMだと思ってます。
気に入ってくださった方は、こちらからクリックするだけで簡単に投票できるので、投票していただけると非常に嬉しいです。受賞したら趣味の自主制作映画で色々役に立たせられそうです。
ちなみにこれ、人によってはなんとなく見覚えがあるかも知れません。なぜなら、私が以前作成した自主制作CMを元ネタとしているからです。
ただ、こっちの方がCMとしては意味が通ってると思います。
更なる補足をすると、このコンテストでは高須院長の写真が素材として多数公開されており、どれもコンテスト用であれば自由に使用が許可されています。そこがまた面白いですよね。
まとめ
意外な背景を知ると、高須クリニックのCMも高須院長もちがって見えてきますね。ここまでクリエイター寄りな方だとは知りませんでした…。
なんにせよ、ほかの映像系のコンペとは全然毛色がちがう面白い動画コンテストなので、結果が楽しみです。
私の動画がどうなっていくのか…期待しつつ、コンテストを楽しもうと思います。