蛍光灯の照明下で撮影すると起きる、フリッカー現象。困りますよね。私は困ってます。
東日本ではシャッタースピードを1/50秒にすれば起きない…とされるのですが、それでもなぜか発生することがあります。蛍光灯が古いと、ちらつきがランダムになるとかで防げないという話もあります。
が、私が使っているPanasonic GH3というカメラでは、特定条件下でシャッタースピードが設定と違うものになってしまうというバグがあるようで、それでフリッカー現象が防げなくなる…なーんて場合もありました。(それ以外は基本、動画を撮るには非常にいいカメラです。)
とにもかくにもフリッカー現象というのは困ったもんなんです。
…でも、それを結構除去できてしまうソフトがあるのです。それをご紹介します。しかも、フリー(無料)ソフトです。ソフトというかプラグインで取るといった方がいいのかな。
フリッカー現象とは
まず、フリッカー現象について、簡単に説明。…というか、説明しているブログを紹介し見明日。
蛍光灯というのは、このヘルツに大きく関係し、東日本では1秒間に100回、西日本では1秒間に120回「点滅」をしているのです。
そしてシャッタースピードを、東日本で1/100秒以上、西日本で1/120秒以上早く設定し撮影すると、このような現象が起こってしまうのです。
つまり、点滅してる蛍光灯の「光っている時」「消えている時」の間を縫って撮影しちゃっているという事なんです。
これを「フリッカー現象」と呼びます。
蛍光灯は実は高速で点滅しており、カメラがそれを捉えちゃうと、チカチカするような、変な映像になっちゃうよ、ということです。映像とは言いましたが、写真でも起こり得ます。映像の方がわかりやすいと思いますが。
とにかく、映像で見るとちらちらして、ウワンウワンなって嫌な感じなのがフリッカーです。
こんな感じです。手元にある動画の中で、フリッカーがひどめの動画をアップしました(一応顔にモザイク加工をしてます)。
これは趣味の映画撮影用に、スタジオで撮影した際の動画です。フリッカー出まくりです。シャッタースピード1/50にしてたんですけどね、なおらないので諦めてそのまま撮りました。
このようにシャッタースピードを変えてもだめだったり、もしくは単にミスって撮影してフリッカー現象に見舞われたら除去すればよいのです。(ほんとは当然、撮影時に避けたい)
フリー動画加工ソフトAviUtlの無料プラグイン「60fpsフリッカ軽減」
まず、AviUtlを持ってない人は、「AviUtlのお部屋」でダウンロードしましょう。で、拡張編集プラグインもダウンロードします。
細かいダウンロード方法は「AviUtlと拡張編集プラグインの導入方法【ダウンロード・インストール】」という他サイトが参考になります。
無料プラグインをダウンロード
そうしたら、次は念願の「フリッカー除去プラグイン」をダウンロードしましょう。どういう仕組みなんでしょね。これ、2万円超えで有料ソフトが売ってますからね。無料であるってのはすごい。
以下のサイトからダウンロードできます。多分真ん中ら辺にあると思います。「■60fpsフリッカ軽減」という名前のプラグインです。名前のわりに60fpsじゃなくても効果あります。
プラグインをAviUtlで使えるようにする方法はほかのサイトに譲ります…が、基本的にはAviutlのあるフォルダに「plugin」というような名前のフォルダを作って、その中にプラグインを放り込めばOKなはずです。ダメだったら調べてみてください。
AviUtlでフリッカーを除去する方法
そしたら、AviUtlに、フリッカー現象に見舞われてしまった動画を読み込みます。ドラッグアンドドロップで読み込めます。
ちなみに、AviUtlで読み込める拡張子はAviを始めとして色々ありますが、mp4とかはデフォルトでは読み込めません。色々な拡張子の動画を読み込むにはまたプラグインが必要だったりします。
それには下記のような幾つかのサイトを参考にしてみてください。
- AviUtlでmp4やmovなどを読み込み可能にする方法|電脳世界
- AviUtlでmp4の読み込み・書き出しをする方法
- 【AviUtl】拡張編集でmtsファイルが読み込めない。exedit.iniに追記して読める拡張子を増やしてみる。
ここで語ると長いので、ほかのサイトに譲ります。
さっきのフリッカー出まくりの動画を読み込みます。
デスクトップがファンシーですね。あはは。
そうしたら、フィルタの項目の「60fpsフリッカ軽減」という欄をチェック。
そうするとこんな設定ウィンドウが出現します。
シンプルですね。数値が大きいほど効果がでかいです(多分)。ただ、あまりにも大きい数値にすると、動画がちょっと変な感じになるので注意。
時間軸拡大も具体的な効果はよくわかりませんが、効果を確認しながらこれらの設定を適宜調整しましょう。今回は下記の画像の通りの設定にしました。
動画を出力
そして、動画を出力して完成…なのですが、通常の出力ではないのです。
下記画像のように、「プラグイン出力」というところから「拡張x264出力(GUI)Ex」というのを選択して出力します。
この項目が出ない人は、「【AviUtl】x264guiExの導入方法と使い方(2/3)【MP4出力】」というサイトを参考に、色々やってみてください。この方法で出力しないとダメなのです。
書き出した動画は…
果たして、フリッカーは除去できているのでしょうか…結果はこちらです。
なんときれいさっぱり取れてますね!
適当な画質で出力したので画質は落ちてますが、まあ、それは今回は関係ありません。
フリーソフトでこれは凄いことですね。便利すぎます。
※実はモザイクをかけたものでやるとフリッカーが全く取れなかったので、モザイクかける前の元の動画でやりました。それで、フリッカーを除去したものに再度モザイクをかけたという流れです。
なので、フリッカーの発生した動画を再度書き出し直したりすると、除去できなくなるのかも知れません。
ひとこと
というわけで、超便利なソフト&プラグインの紹介でした。よっぽどフリッカーが激しくない限りは大抵綺麗さっぱり除去できるので、ぜひ活用してみてください。
AviUtlはお金をかけずに動画編集をしたい人にとっては必須のソフトですね。ほかの記事でも紹介してますが、初めて長編自主映画を制作した際にもAviUtlは大活躍でした。
AviUtlはほかにもできることが大量なので、真剣にやりたい方はちゃんと勉強してみるといいかも。私も買った本です。