ラダトーム。
これを聞いてあなたはどう思うだろうか?
「はいはいラルスラルス」と思うのか、「呪われると迫害してくるあれね」と思うのか、「街との位置関係いつの間に逆になってね?」と思うのか、「かっこいい!!! 好き!!!」と思うのかどれだろうか?
どれでもない方はドラクエをあまりやったことがないか、ドラクエが好きじゃないかの可能性が高いだろう。ラダトームというのは、ドラクエ1~3に登場する城の名前である(外伝を入れると、キャラバンハートなどにも登場)。クラシカルでかっこいい。
…というわけで、本記事では、ドラクエ好きな私がドラクエの地名について色々語る!
ゲーム性はもちろんなのだが、私は地名やら呪文やらの響きもドラクエの楽しさ・世界観に大きく影響していると思う。堀井雄二さんは語感が鋭いというか、親しみやすい語感を見つける天才だ。
関連ドラクエの呪文の由来まとめ【ギラ・アバカム・レムオル…】
本当は好きな地名ランキングにしようかとも思ったのだが、ランキングにするほど明確に好きな度合いに差があるわけでもないし、好きな語感ランキングってなんかしょぼいのでやめた。好きな地名をまとめて、どんな場所かの説明や由来と、ひとことレビューみたいなのをしてまとめていく。
読みながら「ああ、そんな街あったなあ」「確かにこの語感いいよね」「私はそうは思わない」「私はこれは嫌いだ」などと感じてもらえれば幸いだ。
ドラクエの好きな地名まとめ10選! ~そして由来と特徴へ…~
無限に選べるときりがないし大変なので、10個選んでみた。ちなみに街・村・城はもちろんのこと、洞窟・塔・大陸など、あらゆる地名を含む。あなたが好きな地名はあるだろうか?
それでは、シリーズ番号順に紹介していく。
ラダトーム
まずはここ。ドラクエが始まった場所でもある。ラダトーム城。高貴でクラシカルかつ、厳格な雰囲気の名前で、城の雰囲気にぴったりなネーミング。
城から出るとすぐにラスボスのいる竜王城が見える…というのは最近のゲームでやっても十分通用する仕掛けだろう。
ちなみに、城下町もある。ドラクエ1~3の間になぜか城と街の位置関係が逆になる現象が起きている。
登場作品:ドラゴンクエスト1、2、3
リムルダール
竜王城へと続く、虹の橋をかける大陸の中央に位置する街。待ち合わせ場所のすれちがいで会えない男女がいるのがリムルダールあるある。また、フィールドに出ないギリギリ端を歩いていくと、魔法のカギを売ってくれる爺さんに会える。ゲーム的な仕掛け。
ドラクエ3ではレベル上げ目的でこの街の周辺を徘徊することになるのもリムルダールあるある。
登場作品:ドラゴンクエスト1、3
アレフガルド
大陸の名前。ランキング形式にした場合は、これかラダトームのどちらかが一位になるだろう。
ラダトームはドラクエのゲームが開始される場所だが、アレフガルドはドラクエの物語・世界が始まる場所…と言える。どう違うねん、となるかも知れないが、ドラクエ1~3をやっている方ならなんとなくわかるのではないだろうか…。
とにもかくにもアレフガルド。最高の響き。串焼きにして食べたいくらい。居酒屋にアレフガルド焼きがあれば真っ先に注文したい。
ちなみに、「アレフ(始まりの意)」+「ガルド(国・世界の意)」でアレフガルドなので、完全オリジナルな名前ではない。「アレフ」はヘブライ文字の最初の文字なので、始まりという意味として扱われている。
登場作品:ドラゴンクエスト1、2、3
ロンダルキア
「飽きるだろ」→「ロンダルキア」が由来な、実際に飽きるくらい長い洞窟。…と言いたいところだが、難易度が高すぎ飽きてる余裕がない。仕掛けも複雑で、大変だが面白いので飽きはしない。
頑強な響きにふさわしいダンジョン。
登場作品:ドラゴンクエスト2
ムーンペタ
ムーンブルグも入れたかったが、「ペタ」がかわいくて独特なのでこちらを選出。そして、やはりムーンペタといえば犬。
「ペタ」って呪文にも使えそうな響きだな、とふと思った。「ペタ→ペターマ→ペペタズン」…いや、イマイチ。「メラペタ」「ヒャドペタ」…ううむ、それならすでにある「メラマータ」「ヒャドマータ」の方がいいな。
ネーミングの難しさを思い知らされるのであった。
登場作品:ドラゴンクエスト2
ネクロゴンド
これもロンダルキア同様、洞窟の名前と言いたいところだが、正確にはネクロゴンド地方にあるのが「ネクロゴンドの洞窟」なだけなので、地方・地域全体の名前ということになる。
「ネクロ」は「死」という意味があるらしいが、ドラゴンクエストマスターズクラブにおいて「語感でつけた」と堀井雄二氏が語っているので、あまり関係がなさそう。ネクロマンサーなのネクロは「死」という意味からきている。
初プレイの際は、この洞窟には”ラスボスへの道”的な気分で来るので、結構印象深いはず。
登場作品:ドラゴンクエスト3
そして、ロトシリーズだけで半数超えてしまった…。しかし、どちらかというとロトシリーズの方が好きな地名は多いので仕方ない。
オラクルベリー
名前からして楽しさが伝わる地名。
奴隷から解放された直後にいきなりカジノ爆発のオラクルベリーに到着するのも、ドラクエ5の面白いところ。ドラクエ5はとにかく人生の浮き沈みが激しい。
スライムレースがあるので、仲間にしたスライムを早速出場させたい!と思った人も多いのではないだろうか。
登場作品:ドラゴンクエスト5
カルベローナ
魔法都市カルベローナ。魔法都市っぽい雰囲気がにじみ出る名前! まあ、街のグラフィックは都市というよりは魔法田舎なのだが。
最後のローナ辺りが魔法的な雰囲気に大きく貢献しているが気がする。たとえば、カルベゴンドとオラクルローナでは、後者の方が魔法っぽいような…。
とにかく、ここは神秘的な雰囲気の街で、音楽も「精霊の冠」という神秘的な名曲が流れるのだが、名前も含めて全体的に印象深い街だ。
関連ドラクエ音楽分析①異世界系篇【精霊の冠・スフィンクス・闇の遺跡…etc】
登場作品:ドラゴンクエスト6
フィッシュベル
5もだが、7もかなり思い出深いゲームなので、選出にはかなり迷った。メモリリーフもハーメリアもリートルードも入れたいのだが、ここはフィッシュベルを選択。グランエスタードともかなり迷った。
フィッシュとベルで単なる英語の組み合わせか?と思うと面白くないのだが、小さいけど平和ににぎわう漁村っぽさが響きにも詰まっている気がするのだ。更に、こちらも曲が非常に好きで、とにかくフィッシュベルと聞くと懐かしい気持ちになってしまうのだ。
ちょっと響き・語感以外の要素が影響してしまってる気もしなくはないのだが、小ぢんまりとして少し上品な感じもするこの地名が私は好きだ。
登場作品:ドラゴンクエスト7
ロトゼタシア
最後はこの記事を書いている時点でまだ発売されていない、新作の新作のドラクエ11より、「ロトゼタシア」。大陸の名前となっている。
完全に”ロト”と関係がある地名なのだが、「ゼタシア」という部分がいい響きだ。”ロト”を含めてどうやったら大陸っぽくなるかの試行錯誤があったのだろう、と勝手に感じてしまう。
伝説が始まりそうな響きもあり、なかなかいいネーミングだ。基本的に大陸の名前はかっこいいことが多いように思う(ドラクエ10のアストルティアも入れようか迷った)。
登場作品:ドラゴンクエスト11
おまけ
惜しくも10選から漏れた地名たちを紹介。
- ガライ
- ペルポイ
- デルコンダル
- アリアハン
- ダーマ
- サントハイム
- スタンシアラ
- サンタローズ
- アルカパ
- テルパドール
- セントベレス
- ロンガデセオ
- グランエスタード
- メモリアリーフ
- ハーメリア
- リートルード
- マーディラス
- ベルガラック
- サヴェッラ
- エルシオン
- ベクセリア
- アストルティア
- レンダーシア
アルカパとアルパカがいつも混ざる。
ちなみに、もし”各作品から1地名ずつ”というルールにしていたら、4からはスタンシアラ、8からはサヴェッラ大聖堂、9からはエルシオン…と言いたいところだがベクセリア、10からはアストルティアかな、といったところ。
いやあ、選ぶのも大変だ。
好きになりやすい地名の特徴
更なるおまけで、私が好きになりやすい地名の特徴をまとめてみた。
- 「ン」が付く。
- 「ー(伸ばす棒)」がある。
- 「濁音」が含まれる。
- 「ラ行」が含まれる。
いずれもリズムや発音に大きな特徴が出るものだ。ラ行だけは少し違うが、ラ行はラスボスの名前にも大抵含まれており、かっこいい響きになりやすい行なのだと思われる。
なぜなのは分析しきれてないが、スムーズにすべるように発音できるから英語っぽさ、異国っぽさが出るのだろうか。
…と書いたはいいが、実はドラクエの地名で上記のいずれにも当てはまらない地名がそもそもほとんどないことに気づいてしまった。ドラクエ地名大全というサイトを見るとよくわかる。濁音がない場合は半濁音が含まれてるものが多い。
半濁音すらないもので探すと、「ウェナ」「ツォ」「ソレッタ」しかないかも知れない。いずれも、代わりに小さい”ツ”や”オ”などが含まれている。例外は「イシス」。
ひとこと
以上で、ドラクエの好きな地名まとめは終わり。正直、まだまだ好きな地名はあるのだが、好きじゃない地名を挙げる方が早いのでは?というレベルなので、この辺りで終了。
ちなみに今回は関係ないが、ドラクエ7に登場する”エテポンゲ”というネーミングも素晴らしい。ドラクエ5の”ゲレゲレ”を超えたかもしれないネーミングだ(エテポンゲは狙って気も悪くしそうだが、ゲレゲレは本人曰く何が変なの?という感じらしいから、そういう意味ではゲレゲレの方がすごいか)。
人間味のないおしゃれなだけのかっこいい名前ではなく、ちょいダサいくらいの方が印象に残るような気がする。曲も、ドラクエの音楽はたまにダサいときもあるが(私はドラクエ音楽の大ファン)、それが優しさや親しみやすさでもあって、そして感情を乗せやすくもなっているように思う。
名前一つとっても色々な話に発展できるものだ。創作の道は奥が深い。
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