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金山城とは?都心近郊で百名城とハイキングを楽しめるおすすめスポット【三文】

2017年7月28日

城。

いいですよねえ。

歴史のロマンを感じます。

 

ハイキング。

いいですよねえ。

身体を動かすだけでなく、世間の喧騒から離れ、自然に触れ、徹底的に俗世から隔離されることで気分転換になります。

 

どうも、歴史と山、この字面を見るだけで興奮するゲストライター三文享楽です。

 

 

つい先日も、6時間かけて埼玉県は秩父地方のハイキングをして、日々筋肉痛に悩まされているものであります。しかし、このバキバキに筋肉が痛む感じがたまらないのですな。

 

ところで、金山城ってご存知でしょうか?

戦国時代にそこまで歴史の表舞台に名を現す城ではありませんでしたが、れっきとした百名城に指定されている城です。

 

金山っていう場所を聞いてピンと思いつくとこってありますか?

名古屋に金山という駅はありますが、金山城があるところとは全く違います。

 

 

今回はそんな金山城をご紹介する記事でございます。

 


金山城って、どこにあるの?

今回ご紹介する金山城の所在地ということですが、ここ

群馬県は太田市にございます。

 

 

太田市というと群馬県の最南部、埼玉県の熊谷市に接している市町村ですね。

都内からはJRだと、高崎線一本で来られる群馬県ですが、その線名となっている高崎よりも更に東京都に近い場所にあります。

 

といっても、高崎線に乗ってしまった場合は熊谷駅で下車して、そこからバスを利用しなければなりません。

 

 

都内から行くには、

宇都宮線で埼玉県の久喜まで行ってそこから東武伊勢崎線で太田駅までか、

常磐線で東京都の北千住で下車しそこから東武伊勢崎線を太田駅まで

行くかとなりそうです。

 

 

あまりなじみのない路線かも知れませんが、こちらで太田には行けますね。

 

↓最近話題な城もちろんここ!

 

金山城って、どんな城?

さてさて、肝心のお城の説明でございます。

 

全国の城大好きな三文でございますが(城マニアというほどにはおこがましいレベルなので…単なる城大好き男で)、

金山城というと、上杉謙信や武田勝頼に攻められても、落城することなく頑張っていた城というくらいの知識でした。

 

大方、その通りですが、今回、金山ハイキングの過程で寄りました太田市立史跡金山城跡ガイダンス施設でもらいました『史跡金山城跡』のパンフレットを参考にさせていただきます。

 

金山城は、文明元年(1469)に新田一族の岩松家純によって築城され、下剋上によって城主となった由良氏の時代に全盛を迎えます。上杉謙信や武田勝頼などの有力戦国大名から10数回に及ぶ攻撃を受けますが、金山城は一度も落城することなく、その堅固さを誇りました。しかし、小田原北条氏の謀略に落ちて支配下となっていた天正18年(1590)、豊臣秀吉の方城址征伐により金山城は廃城となりました。

パンフレット『史跡 金山城跡』より

ということです。

いや、十数回も攻撃を受けて落城しなかったとは予想を超えたスゴさでしたね。

単なる小大名ではなく、上杉に武田という当時の巨大勢力に攻められているのだから壮絶なものです。

 

そして、その堅固さを確認したいのならば、実際に見に行くのが一番かもしれません。

歩いてみれば、堅固たる所以、山城の工夫が確認できるはずです。

 

 

たとえば、堀切。

 

☆堀切(ほりきり)

堀には水を入れた水堀と掘っただけの空堀がある。堀切は山城に使われている堀で、屋根を断ち切って簡単に通行できないようにした曲輪を守る施設。

パンフレット『史跡 金山城跡』より

 

この堀切がハイキングをしていると途中に出現し、実際の戦ではここを封鎖すればなるほど攻めにくくなるぞ、というのがよく分かります。

左右に高くそびえる土の壁、その狭間を通るというのは戦がない今でさえ、少し緊張感が出ますな。

 

『スーパーマリオ64』をやっている人間には、壁キックをして登りたくなる壁ですが、

それはやってはいけないのでやめてください。

 

あと、小学校にあるような白い壁に壁キックをすると、案外上履きの汚い足跡が残って、

  • 先生に怒られる
  • 怒られて掃除をさせられても落ちない
  • そもそも倫理上やってはならない

などの可能性が出てくるので、やめてください。

 

↓64マニアの三文が送るNintendo64ベスト。

 

壁キックをしたくなる堀切ではありましたが、内部に進むと、

土塁というものがまたよく分かるのです。

 

☆土塁(どるい)

土居とも言う。曲輪などのまわりに巡らす防御施設。土を高く盛って、その上に柵や塀をまわしたものが一般的。

パンフレット『史跡 金山城跡』より

 

ただでさえ、小高い山の上にあるのだから落としにくいのに、そこへきて、堀切と土塁の高低差をつけて、曲輪となるのだから、

それはもう難攻不落ですわな。

 

金山のハイキングも行きが終盤にさしかかったところで、この土塁がどーんと出現するのだから迫力のあるものです。

そして、この小高さが美しいなと思えます。

小高い丘って、なんだか見ていて和みますよね。

 

さてさて、お城の説明からハイキングの様子に移りたいところではありますが、もう一つ重要なことがあります。それは、

日本百名城の一つ

であることでございますかな。

といっても、タイトルでもあるだけに、今更驚くことではないでしょうが。

 

 

ちなみに、関東地方だと百名城はそれほど多くなく、各都道府県に1城か2城程度

群馬県にも2城しかなく、金山城の他には、高崎市の箕輪城が百名城となります。

東京都は江戸城と八王子城ですよ。

 

ということで、お城としても、貴重な城。

全体からしても、山城はそれほど多い方ではないと思うので、貴重なお城ですな。

 

 

さらには、国土交通省関東地方整備局が選ぶ関東の冨士見百景にも選定されているのだから、

もう景色的にも間違いなしですな。

 

金山城のハイキングコース

どんなハイキングコースがある?

さて、それでは実際のハイキングコースにはどのようなものがあるのかをご紹介いたします。

 

前述した太田市立史跡金山城跡ガイダンス施設でもらった、パンフレット『金山ハイキングガイド』によりますよ、ハイキングコースは4つ紹介されています。

 

  1. 大光院→金山城跡 歴史浪漫歩き 4.4km/約82分
  2. 展望台→ぐんまこどもの国 自然体感歩き 5.0km/約90分
  3. 親水公園周遊 健脚自慢歩き 6.8km/約104分
  4. 社教センター周遊 新名所堪能歩き 5.3km/約82分

ということです。

しかし、私がおすすめするのは、1番の大光院から金山城址を歩くコースですな。

 

歴史浪漫歩きと言われている通り、城を感じながらハイキングを楽しめるのはこちらなわけです。

距離は短いですが、遠くからハイキングを兼ねて歴史を楽しみたくいらしたのであれば、是非ともこちらでしょう。

 

 

物足りなければ、金山城跡から山の裏に下りて自然体感歩きを複合することも可能ですし、途中から健脚コースを体感して再び歴史浪漫歩きに

戻ることも可能です。まあ、コースは違えど同じ山を一日に何度か登ったり下りたりすることになるので、ここは好み次第ですが。

 

↓登山に行くと、使われているのがこの道具。足の筋力だけでは不安残るのならばこれ。

 

おすすめハイキングコース

さてさて、それでは、大光院コースを詳しくご紹介いたします。

まずは、門前商店街近くを通り抜け、ふもとの方にあります大光院の駐車場に車を停めます。

ここにある公園にトイレも設置されていますので、準備を整えられます。

 

そして、大きな大光院を観つつ、いざハイキングに出発です。大光院をどんどん奥に進んでいくとハイキングコースが現れます。

舗装されていない道、そして緑に囲まれたこの景色を見ただけで、もうハイキングが始まっているのを実感できますよね。

 

頂上に向かって、右から行くコースと下から行くコースがありまして、マップでは左から行くコースが案内されているようですが、

初めて行く場合には右から行くコースもいいんじゃないかなと個人的には思います。

 

先ほどから出ている史跡金山城跡ガイダンス施設が途中にありますので、そちらでマップやらパンフレットやらがもらえるのです。

初めてで情報が不足しており、

心配な方にはまずこちらがおすすめです。

 

ちなみに、こちらの施設には太田市金山地域交流センターも併設されているほどで、施設は大きくきれいです。

金山城の歴史についての展示物やスクリーンで動画を見ることもできるので、歴史好きにはおすすめです。

 

 

スクリーンに映る動画は見ていて楽しいですな。

 

戦国の前史、源氏の一族である新田氏の祖義重が作った新田荘から話は始まります。

鎌倉幕府を滅亡させた新田義貞の死後、15世中頃から新田荘を支配したのが岩松家です。

 

その岩松氏がいかにして金山城を築城したか、そして由良氏の支配に至る経緯などが説明されます。

そして、前述しました戦国時代における金山城の活躍となります。

 

いやあ、いいですねえ。歴史には浪漫がありますよ。

 

 

すみません、話がそれましたが、こういうガイダンス施設があるために、最初は右回りコースもいいんじゃないのかなと思います。

 

その場合は、大光院を出てからは、金龍寺というお寺の裏を通過します。

そして、何度も出ている史跡金山城跡ガイダンス施設に入ります。

 

 

そこを通り抜けて、またハイキング開始です。

車が通過する公道を何度か横切ります。

ジグザグとした急勾配が続きます。

まあ登っていく感じでは、このコースではここが一番きついかもしれません。

ただ、腿に力を入れ、ふくらはぎが伸びるこの感覚。日常生活をしているだけでは味わえない力の入れ方がたまりません。

 

 

そして、急に出てきます、史跡金山城跡です。

広がる太田市街の景色と、金山城跡が素晴らしい。

いやあ、ここに城が存在していたんだなという思いが一気に広がります。

 

そのちょい上にあります新田神社にも是非寄ってみるのがええですな。

頂上に着いたと思っていても、ここへ辿り着くには最後の階段を登り切ります。

休憩所や自動販売機も設置されているので、しっかりと休めます。

もうこういうのがある時点で、登山とは違うハイキングです。

 

さてさて、曲輪の歴史の浪漫を堪能した後は、下山が始まります。

といっても、まだ平行移動。

 

ちょっと位置を変えて、物見台までゴー。

いっやあ、やはりここからの景色がきれいですな。

山の裏側も含めて、しっかりと景色が楽しめます。

 

 

ということで、あとは下山開始です。

 

下山はとにかく踏み込みが大事。

急な山では石を落とさないようにと更に神経を使います。

まずはしっかりとした靴で地震が滑り落ちないようにすることですね

山歩きは靴が重要ですからね。滑り防止の靴がいいです。

 

お寺があるでもなく、ひたすら下りてきます。

この時に、焦りすぎて膝に負担をかけないようにしなければなりませんね。

 

イノシシとの遭遇

ところで、ハイキングの途中にしきりに「イノシシ注意」の看板を目撃することになると思います。

「いやあ、注意はしてるけど出ねえよなあ」と油断しながら歩いていました。

しかし、この帰り道それっぽいのが視界に入りました!

 

 

ガサガサ音がして、なんや思いながらも歩いていると、なおもガサガサ音がして見てみれば、そう、

イノシシ!

たぶん、あれはイノシシです。

見違えてたらすみません。でも、イノシシ注意の看板を散々見て、あれを見れば、もうイノシシです。

 

私は直後刺激しないようにそろそろと早歩き、イノシシの視界から消えたであろうところで

ダッシュで駆け下りました。

 

いやあ、やはり、山は油断できないですな。滑落するところはほとんどない山でしたが、動物もこうしている以上、油断しきることはできないというわけですわ。

やっぱり熊スズは必須アイテムだなと思いましたね。原始的なスズがあるかないかで安心感が違いますわ。念のため持っていくのがおすすめ。

 

土産に山田屋の焼きまんじゅう

さて、群馬と言えば、焼きまんじゅうですな。

金山の帰り道にありますこちらの山田屋に寄るのがおすすめです。

これは大人気マンガ『お前はまだグンマを知らない』でも取り上げられていた気がします。

 

↓田舎出身組は是非に読むべし。

 

いやあ、焼きまんじゅうの旨さは説明しきれませんな。

食べて分かるこの甘い味噌の焼かれた香ばしい独特の味。

食べ終わると、また口に運びたくなる味なのです。

 

普段食べてもこれだけ美味しいのだから、ハイキング後に食べて格別に美味しいのは間違いないはず。

是非、金山に登ったのなら、お土産にどうぞ。登らなくても家でも食べたいくらい。

 

三文ぼやき

久々に登山をするのは非常に緊張感があります。まずはハイキングで足慣らして、ようやく緊張感をもって山に登れるチケットを得たような気分になります。

 

登山をするならば、まずは滑落して死ぬリスクが低い山で体を慣らさなければならないでしょう。もっとも山に登る以上はどれほど低くても相応の緊張感は持たねばならないとは思いますが。

 

普段何も運動をしていないような人間がふらっと山に行くことはできないでしょう。

パンフレットにコースが書いてあっても、コースを間違えることもありますし、間違えた先で急斜面に出くわす可能性もあります。

 

平地を歩いたり走ったりするだけでは使用しない筋肉を山の斜面では用います。

いつも平地を走っていても、登山するにはまずハイキングで斜面に慣れねばならない。そのためにもハイキングって重要ですよね。

 

 

そして、これって、ぼやいてないですね。

山では常に生死を念頭に置いておかないといけないと意識しているので、つい固くなってしまいました。

山岳信仰というわけではありませんが、山に対して敬意を払うのは生物として重要なことだと思っています。

 

山には何千何万もの虫や動物の死骸が眠っています。

そうした山に踏み入れるのだから、なめてかかる大変なことになるというのは意識しないといけませんな。

 


 

↓歴史と城に浪漫を感じるのならば、いつかはここ。高知城

↓山の頂を目指す。勝負の世界で頂を目指す。将棋の世界に踏み入れるのならここから。

↓山に登るのならば、カロリー摂取も必須!ラーメンでしょ。