カレーの聖地、神保町。この街にはカレー屋がひしめいている。
数が多いだけでなく、当然おいしいカレー屋がたくさんあるのである。だからこそ聖地といえよう。
…といっても、私が神保町のカレーを食べまくって網羅しているのかといえば全然そんなことはなく、私はカレーの素人。カレーの凡人である。
だが、カレーの素人にもカレーの玄人にもどちらが食べてもおいしいカレーこそが真の意味でおいしいカレーなのではないだろうか? そんな屁理屈を思い付きながら、私は神保町のカレーを食べたのである。
あれは何日か前の昼下がり。昼下がりというよりは正午前。私は、カレーを食べたのだ。
神保町の美味しい老舗カレー屋「スマトラカレー共栄堂」
さて、うざい冒頭文は終わりにして、ここからは普通の口調で書きます。
神保町でおいしいカレーを食べよう! と思ってネットで検索したら出てきたのが「スマトラカレー共栄堂」でした。食べログの点数も高く、食べログ以外でもちょいちょいお勧めされていたので早速行ってみることに。名前がちょっと気になりつつ、店を目指します。
てくてく歩くとありました。
なんか一瞬文房具屋かな?と思う看板で、なおかつカレー屋らしきところが見当たらなかったため、キョロキョロしていしまいました。
キョロキョロするとこんな看板もありました。
妙に怖いフォントで書かれた看板です。お化け屋敷を彷彿とさせますね。
そして、看板の下の方に重要な情報が…! どうやらお店は地下にあるようです。どうりでキョロキョロしても見つからなかったはずですね。
すぐ近くに階段があったので降ります。
こんなような階段を降りるとすぐにお店がありました。
スマトラに入店
入ると人気があるだけあって、早速相席(あいせき)になりました。
私より後に入った人もみな相席になっていたので、このお店ではデフォルトなのでしょう。相席屋代わりに人気が出そうです。相席とはいえ、四人席に二人なのでさして気まずくはありません。相席の人が食べ終わったあとに「よいしょっと、よし、そんじゃいくか、ふう」とか小声でアイデンティティを発揮してたのが気になりましたが、その程度です。
てなわけで相席のままメニューを開きます。色んなカレーがありますが、今回はポークカレーを頼みます。豚野郎として君臨するわけです。
ポークカレーを食す
盛況とはいえ、頼んでから長々と待つこともなく、結構すぐにカレーは運ばれてきました。
さて、お待ちかねのカレーの登場です!
出ました! ポークカレー!
相席で撮りづらかったこともあってなんだかいまいちな写真になってしまいました…が、本来はもっとおいしそうです。
異世界のソース
というわけで食べてみると…ソースがうまい!
この店ではルーとかルウではなく、ソースと呼ぶそうです。メニューにも「ソース」と書いてありました。ソースの黒さが何か一筋縄ではいかないおいしさを期待させます。
トロリというよりは液体な感じのソースですが、これが異世界情緒な苦み・渋みをはらんでいて、コクを感じさせます。なんとなくスマトラを感じました。知りませんが。
しかし、苦くて渋くて終わりなんてことはなく、ちょうどいい辛みがそれを支えて、全体としていい刺激でうまいのです。甘味が支えるとかではなく、辛みが支える感じです。
調べたところによると、なんと26種類もの香辛料が入っているそうです! 実際、26種類入るとこういう味になるのか…という複雑不思議なおいしさでした。そう思うとなるほどね的な味です。
これ以上苦かったり渋かったりするとバランスが崩れそうですが、食べた感じでは「決して忘れない独特の旨み」としてギリギリの絶妙さを出したカレーに思えました。子供向けではなさそうですが、これはハマる人はハマるだろうなと思いました。
ちなみに、ソースはポーク・チキン・ビーフですべて変えているそうです。
ポーク
やわらかいポークにル…ではなくソースが染みこみ、これもまたおいしいです。
ポークと一緒に食べると「ソース」という感じがしてまた違う味わいです。スパイシーなソースと豚肉の組み合わせがちょっと野性的なものも感じさせて、絶妙なバランスの上質な味のような野性的のような、これまた更に絶妙なバランスとなります。絶妙×絶妙。
コーンポタージュスープ
今回は省略してしまいましたが、ランチでカレーを頼んだらスープも付いてきました。スープ好きの私には嬉しいセット!
こちらも体があったまっておいしいです。カレーはもっとおいしいよ。ほんとに。まじ。
ちなみに、このスープはカレーの刺激を癒すために堕している…堕天使に。ではなく、カレーの刺激を癒すために出している…という情報もありました。
焼きリンゴ
どうやらこちらのお店。焼きリンゴも有名なようです。
ただ、今回はそれを知らずに行ったので注文しませんでした…やられました。
次行くなら食べなくてはなりません。食べなかったときはうまい言い訳をします。
ひとこと
果たしてほかのカレーはどうなのか? 気になってしまうカレーでした。
ただ、一つ気を付けたいのは、「ソースが比較的少ない」という点です。「ソース大盛り」というのがメニューにあるので、金額は高くなるものの、食べるならそっちがお勧めです。最後の方はソースを絞り出すのに苦労したもので。ぜひ、「ソース大盛り」で食べてほしいです。そして、食べたいです。
では、「世にカレーを生み出したのがこのブログ」と勘違いされるくらいのカレー存在を目指しつつ、この記事は終わります。
ー完ー
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