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【似て非なる麺類】タンメンとチャンポンの違いとは?実際の店を巡って謎を明かしてみた

2018/02/13

タンメンを食べるために、福島県郡山市まで行ったこともあるモーミンパパです。一方で、未就学児童の頃から、親に連れられて池袋駅西口路地裏にあったチャンポン屋に通っていた身でもあります。

つまり、タンメンもチャンポンも好きです。

両方好きであるがゆえ、最近ふたつの境界線が曖昧になっているのが気になっています。

実際のお店の例を紹介しつつ、ふたつの差を探りました。


タンメンとチャンポンのちがいとは?

さて、タンメンとチャンポンは似ているけど、似て非なる麺類であります。そこをもう一度、はっきりさせたいと考え筆を執りました。

タンメンとチャンポンの差に謎を感じた日

うちの近所の町中華で、タンメンとチャンポンの両方がメニューに載っている店があります。ふだんはタンメンを注文していたのですが、ある日気が向いてチャンポンを頼んでみました。チャンポンのほうが80円高い価格設定なので、海鮮系の具が少し足してある程度で基本はタンメンと同じだろうとは思っていました。

ところが出てきたチャンポンは、タンメンとどこが違うのかまったく見分けがつかないものでした。具材も同じ。エビやイカの欠片もない。もしかしたら、具材の量がタンメンより多かったのかもしれませんが、(それくらいしか、納得のしようがありません)温厚篤実で知られるわたしですが、これには立腹しました。

以来、わたしはその店の暖簾は潜っていません。客をバカにしている以前に、タンメンをバカにし、チャンポンをバカにしています。たとえ80円分具の量が多かったとしても、それは「タンメン野菜マシ」であって、決して「チャンポン」ではないのです。

というわけで、その違いがなんなのか、項目別に書いていきます。謎を解き明かします。

 

 タンメン、チャンポン、それぞれの出身地の違い

わたしは個人的には歴史的考察が好きな人間ですが、ここではクドクドとした発祥にまつわるエピソードは避けます。

みなさん、チャンポンといえば長崎だと認識しているはずです。最近は佐賀チャンポンやら近江チャンポンなんてものもあってやや紛らわしいし、近江チャンポンはわたしに言わせれば酢をやたらとぶっかけて食べるとおいしいチャンポンではなくタンメンですが、これも面倒なので今回は無視させてもらいます。

チャンポンは長崎が出自か

写真は、三軒茶屋の人気ちゃんぽん店「来来来」店先です。わかりづらいですが、ドアにちゃんと「長崎ちゃんぽん」と書いてあります。

他店でも看板やメニューなどで「長崎」と「チャンポン」はセットです。これ以上ないほど出自がはっきりしているし、それが「売り」にもなっているのです。

チャンポンとしては具材は少なめで、もっといろいろ入れてほしいひとには「そぼろチャンポン」なるメニューが用意されています。そぼろは入っていなくて、キクラゲなどが増えます。こちらはガッツリの真逆に仕上がったほっこり気分で栄養が取れる一杯です。

便乗商法はさておいて、チャンポンは長崎の食べ物だということです。長崎に行ったら、チャンポンかその兄弟分の皿うどんのどちらかは食べるでしょう。わたしは食べます。佐世保バーガーは食べなくても、チャンポンは食べるのが人情というものです。

タンメンは実は全国区メニューではない

では、タンメンは、どこ出身なのか。わたしは迂闊にもつい最近まで、タンメンは全国区のメニューだと思い込んでいましたが、それは東京人の奢りでした。

タンメンが一般的なのは、東京並びに横浜を中心に関東から東北にかけての地域であることが判明しました。関西では、タンメンはあまり食べられていないのです。ましてや、長崎のある九州ではタンメンなんて食べないのです。豚骨ラーメンにキャベツをどさっと入れて食べるひとはいても、タンメンという概念はないのです。

つまり、タンメンとチャンポンは出身地が違うのです。

タンメンについてはより詳しく見ていくと、東京、多摩、横浜それぞれで同時多発的に発生したと考えられる節がありますが、この考察も別の機会に譲りたいと思います。

 

 タンメン、チャンポン、それぞれの麺の違い

次に麺です。

タンメンの麺

タンメンについては、いまでは細麺から太麺までスープの濃度に合わせてさまざまな太さの麺が使われています。個人的には太麺寄りの中太麺でやや平打ちのものが好きですが、もともとは細麺が使われていたことは間違いありません

一時期は強引なブームづくりで「タンメン専門店」なるものが雨後の筍のように増えましたが、いまでは筍掘りの名人が働いたあとのように、超有名店を除いて姿を見なくなりました。もともとタンメンは専門店があったのではなく、ラーメン屋のバリエーションのひとつとして、メニューに載りだしたに違いありません。東京周辺の昔ながらのラーメンといえば、細麺の縮れ麺です。これが基本であったと見ていいでしょう。

チャンポンの麺

チャンポンははっきりしています。

見た目は、ストレートの太麺です。実はもっとはっきりしています。

長崎チャンポンは、長崎県内で製造された、長崎独特のかん水「唐あく」を使った麺を使用しなければならないのです。

まあ、これは東京のチャンポンで厳密に守られているとは思えませんが、黄色くてやわやわの麺がイメージです。いまやいろんな麺が使われるタンメンですが、やはりチャンポンとははっきりと麺が違うのです。

こちらは新中野の「球磨」という店のチャンポンの麺です。黄色さはほどほどですが、ストレートで太くやわやわとしています。スープを絡めとるのではなく、吸い込むような麺になっています。

チャンポンは麺を湯で茹でるのではなく、スープで煮込んでいくものです。タンメンは野菜などの具材こそスープで煮込みますが、麺はそんなことはしません。

いかにもチャンポンらしい面構えをしています。肉団子まで入っています。それもアリです。タンメンではなく、チャンポンなのですから。

 

 タンメン、チャンポン、それぞれの具の違い

というわけで、具材です。

タンメンの具はシンプル

タンメンとチャンポンで野菜類は共通しています。キャベツ、もやし、白菜はどちらにも使われます。キクラゲ、ニンジン、ネギあるいはタマネギもどちらにも使われることがあります。

野菜以外では、豚肉。

タンメンはここまで。

チャンポンの具はごちゃごちゃ

チャンポンはまだまだ。

まずはカマボコを忘れてはなりません。赤いのがついているのが一般的です。

さらにチャンポンをチャンポンたらしめているのが、魚介類。エビとイカは欠かせません。アサリも欲しいところです。

その他、なにが入っていても構いません

具材についていえば、シンプルであればあるほど「らしさ」が増すのがタンメン。逆にごちゃごちゃしていればいるほど「らしさ」が増すのがチャンポンと言えるでしょう。

個人的には、魚介類が入っていたら、その時点でタンメン失格にしたいところですが、人気店にも結構紛れ込んでいたりするのが困ったところです。

 

 まとめ。タンメンでもチャンポンでもないのはタンチャンと命名

では、ごく個人的な理想を書かせてもらいます。

タンメンは、具材はキャベツまたは白菜ともやし、豚のコマ肉のみ。多様化が進んでいるので、麺とスープは不問。ただし、塩味であること。味噌タンメンとかありますが、あれは味噌野菜ラーメンだと思います。タンメンはあくまで塩味の潔さを活かしたものでなくてはなりません。

私が思うタンメン

飯田橋の「おけい」のタンメンは、基本をきっちりと守ったシンプルさが美味しさに直結している、素敵に緑色したタンメンです。

↓以前、私ではなくこのブログの管理人がラーメンの記事を書いています。

スープも、麺も、具材も、ひたすらやさしい。看板に「ぎょうざの店」とあるように、餃子と一緒に楽しむのが前提のためのやさしさとも言えますが、それでいてタンメンだけで食べても滋味が胃の腑に沁み込む味となっています。

なんとも、飾らない姿が逆にしゃれて見えてしまいます。タンメン、かくあるべし。

私が思うチャンポン

チャンポンは、エビ、イカ、アサリの魚介三点がすべて入っている。カマボコもお約束。麺はストレートの中太で黄色いほどよい。スープは豚骨と鶏ガラ。

どちらも、ありそうでなかなかお目にかかれない一杯です。なので、それぞれに準じるものが、タンメンらしいタンメン、チャンポンらしいチャンポンとさせていただきます。

どちらとも言えないタンチャン

どちらにも当てはまらない中途半端なものは、「タンチャン」とでも呼びたいと思います。まあ、ここに分類されてしまうものでも、味はおいしいものは結構あることは認めます。

たとえば、大泉学園の「ミヤビ」は、まさにそんなタンチャンな店です。

具材に干しエビが混ざっているのはまだしも、ホルモンらしきものまでが結構入っています。しはかも普通のタンメンだけでなく、辛タンメン、担々タンメンからインドタンメンなんてものまであります。野菜は大盛りサービスと、二郎っぽささえ漂っています。だけど、おいしいのです。

おいしければいいのではないかと詰め寄られれば、その通りとも答えます。

ただし、タンメンではない。チャンポンでもない。

ラーメンのように「なんでもあり」で進化していくのも否定しませんが、タンメンもチャンポンも郷土料理的な純粋さを残して棲み分けていってもらいたいものです。


 

 

↓その他、食に関していろいろ書いとります。



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