自主制作映画

自主映画の出演者にギャラをいくら払うか問題

ポッドの中にお湯を詰めたつもりが線が詰まっていたら…短いよね~~!!^^

 

という新鮮なオトエフミギャグを飛ばしたところで本題です。

はい、は普段はブログを書いたり作曲したり自主映画をつくったりしてるわけですが、自主映画ってマイナーな趣味ですよね。

「映画撮ってる」

というと、意外と興味を持ってくれる方もいるんですが、どうにもメジャーではありません。

気持ち悪い変人が己の承認欲求のために人を巻き込んで作り上げるエゴの塊であり恥ずべき黒歴史であると思われている…とまでは言いませんが、たいていの人は素人の映画なんぞ「つまらんに違いない」と思ってるとは思います。

 

そんなマイナーな趣味だと、人を誘うのも大変なわけです。今も撮ってるけど大変。ちょいちょい楽しいけど。

 

で、人を誘う際に強い力となるものの一つが、「ギャラ」つまりお金でもあるわけですね。

前置き眺めになりましたが、今回は自主映画を撮るときに私が協力者にギャラを払うのかどうか。払うとしたら何円か…について語ろうと思います。


自主映画における、出演者やスタッフへのギャラについて

実は少し前に、このブログにこんなコメントをいただきました。

こんにちは!
回転さんの映画製作のブログ、いつもとても参考になるし励まされます。
自主制作映画の配役&スタッフについて質問です。
知り合いとか紹介してもらったメンバー(ほぼ素人)で配役・スタッフをやってもらうとき、その人に報酬をしはらったりしますか?
それともボランティアですか?
支払う場合の、だいたい幾らぐらいかも教えて頂けますか?

引用:自主制作映画を作る方法・そして完成させるための6つのコツ【超基礎編】のコメント欄

 

回転さんって呼ばれるんだなあ、と思いながら、非常にうれしいコメントに心を打たれかけます。完全には打たれません。

 

そんなわけで、結構気になってる人もいるのでは? と思い、今回記事にした次第です。

まずは、私がどうしてきたかを語ります。

 

私は5年位前から自主映画を撮り始めましたが、今撮っている最新の作品までは一切払いませんでした

これ、人によっては怒ると思います。

そんなことをしている監督がいるから、そして、そんな条件で出る役者がいるから自主映画業界・市場は縮小してダメになるんだ、と。

 

でもね、これ、自主映画といっても色々なんですよね。

私に作曲を一部依頼してくださった「よろずや探偵談」という自主映画は500万を使った身銭を切る商業レベルの映画ですが、普通はそうもいきません。

 

1、仲間意識(当事者意識)次第で、払うという考えが飛ぶ

そして、私の場合は最初にとった自主映画『抜本-BAPPON-』は、スタート時点では完全に身内用でした。そして、脚本・設定・ある程度の絵コンテさえあるものの、ノリとしては「ちょっとちゃんと撮る結婚式ムービー」くらいの感じだったのです。

なので、ギャラを払うという発想自体ありませんでしたね。もともと、サークルで自由な劇をして楽しむようなくらいの友人たちだったので、映画もその延長でした。

で、それが意外に長引き、結局完成まで2年を要するわけですが…それでもギャラは払いませんでした。終盤は完全にガチのつもりでやっていて、できはムラがあるものの、本気でやっていましたし、撮影も実際大変でした。

ただ、主演は、その映画に出てくるキーアイテムである『抜本的少子化対策』という本を実際に出版した人だったので(映画の内容にはまったく関係ない)、遠回しな宣伝・そして遊び心もあり、私が主演にギャラを払う関係というよりは、二人でつくっているような、

いわば二人ともギャラを支給する側な意識でした。少なくとも、私は勝手にそう思ってました。なにせ、そいつはこのブログのサブライターでもありますからね。三文享楽というやつです。

彼はもはや映画の主催者側に近い存在なので、彼にギャラを払うことはそうそうありません。

 

他の人も、何回も撮影がある人は出たがってくれる人だったので、そこもギャラという考えはありませんでした。

ただ、本当に終盤、泊りで撮影したり、場所を貸し切って撮影する必要があったときは、自分が多く出しましたね。さすがに。泊りの時は、主演と私以外の一人(ラスボス役)には一円も払わせないつもりだったんですが、結局お金がかかりすぎて、少し払ってもらってしまいました。

なので、ギャラを払うどころか結局マイナスですね。その友人が鬱になったりなんやかんやがあっても仲良く連絡を取る間柄だったので、協力してくれたのでしょう。クランクアップ時には「飲み会とかよりこういうのの方が面白いね」って言ってはくれましたけどね、大変だったと思います。

 

 

…というわけで、映画を撮りたい! 出たい! と思ってる人には私は払わないということです。あと、遊びの延長気分で撮るようなときは払わないのです。そもそも、プロじゃないですけどね。

 

2、払う相手がいないときは払わない

上で少し触れましたが、泊りの撮影時ですら、私含めて三人しかいませんでした。つまり、基本的に超少数撮影なのです。

なので、スタッフなんて存在がいることは皆無に近いため、お金を払う対象もそもそも少ないです。

そして、ほとんどの場合は私ともう一人、映画に超やる気がある人のたった二人での現場が多いです。まあ、前述の三文享楽です。彼は監督をやったこともあるくらいに映画の主催者側ポジションなので、ギャラはそうそう払いません。

 

…でも。

 

3、大変なときは払う方がいいから払う

まあ、払った方がいいです。

頼まれて撮ってあげてるとかなら別ですが、主催者側に近いとはいえ、出てもらってるのであれば少しは金銭的負担を弱めてあげないと厳しいですからね。

 

というわけで、多少は金銭に余裕が出てきた最近は場合によってギャラを払うようにしています。

三文享楽にはほぼ払いませんが、飯代・ビール一杯分の代金くらいは出したりしています。

さらに、ほかの演者にはラーメンをおごったり、普通に3000~10000円くらい払ったりもしています(撮影の大変さに応じて金額は変動する)。

 

これは、撮影が大変だからと、感謝の気持ちのほかに、もう一つ大きな理由があります。

 

みんな映画に気軽に来てくれなくなった。

 

これにつきますね。

年齢が嵩むにつれ、ノリで来てくれる友人が減ったこと。

更に、来てくれていた人も、映画の撮影が意外と大変だと知ると、なんとなく誘いづらい空気感が出てきます。

 

というわけで、お金で妥協してもらうわけですね。

 

まあ、撮ったあとは昔よりも技術が上がってるので、出来上がりを見せると「ええやん!」となって、金以外の喜びをあげることも一応できてはいます。

 

まとめ

こんなところです。

無駄に長いですかね。

まとめると、

  • 昔はギャラは払うという考えすら浮かばなかった
  • 人数が少ない…というか、私ともう一人の主催者側みたいな人の二人だけで撮ることがほとんどのため払わなかった

…が、現在ではちょいちょい払う。

払う額は、撮影の大変度に応じて数千円~1万円程度。

です。

 

 

まあ、お金を払った方が自主映画という世界にまっとうなクリエイター・役者が足を突っ込みやすくはなるので、払った方がいいとは思います。

でも、お金よりも「面白い作品にかかわれた」と思ってもらえることが将来的には大事でもありますね。きれいごとといえばそうですが、それが続けば、「あいつの作品は面白いからまたかかわりたい」と思われて、誘いやすくなります。それでギャラを払わなくて済むかも知れません。

打消し線系のボケはベタで好きじゃないんですが、やってみました。どうでもいいですね。

 

とにかく、自主映画のギャラ事情は、超少人数・超小規模・超低予算でやるような私の場合は、数千円~1万円程度…という話でした。

まあ、あくまで一つの参考にしてください。私は本当に関係がかなり深い人たちと撮ってるので、プロを呼ぶならもっと高く払うでしょう。色々考えながらこの記事読んでいるマイナーなあなたもがんばってください。

では。


 

その他自主映画記事