どうも、映画を撮るのが趣味だけど大変なので疲れてきた私です。
でも、まだまだやっぱり楽しくもある私です。
↑どっちもリンク先同じです。
さて、映画の撮影ってどうやってんねん。どうやって作っとるねん。
という気持ちの方がこの記事を見てると思うのですが、その撮影方法やらカットの組み合わせ方の代表的な手法・方法を一挙紹介します。
そして、なんとブログ界・映画界初の試みとして、なんとピカチュウをたとえに織り交ぜながら紹介します。
では、ピカチュウを楽しみにしたり、いざ読んだらいまいちな織り交ぜ方でがっかりしたりしながら見てみてください。
映画の撮影・カットの手法まとめ
知ってる手法も知らない手法も、見てみると面白いものです。ほんと色々ありますね。面白さの存在。
私のように自主制作映画をやってる人にとっては参考になり、やってない人でも映画をよく見る人なら興味深いのではないかと思います。映画マニアからすると今更かもしれません。
撮影手法
まずは撮影系の手法を紹介していきます。
後半はカット編集系の手法を紹介しています。
プルフォーカス
カメラの焦点(ピント・フォーカス)を同じカットの中で移動させる手法。
https://youtu.be/lpC066Ry2aM
↑プルフォーカスについて私が2分で素早く解説してる動画。
画面を向いた役者が二人いて、手前のやつがしゃべってる間はそいつにピントが合っていて、奥のやつがしゃべるときはそいつにピントが移動する、というのはよく見かけます。もちろん、画面を向いた二人のピカチュウでも構いません。
これをやると、映像が意図的なものになって、「しっかりつくってるな~」という印象を与えます。カメラによってはピント合わせが難しいと思いますが、私も持っている「動画撮影を得意とするミラーレスカメラ」であるGH3系統のカメラなら比較的簡単です。
↓GH3
↓GH3の新しい型
私もGH3購入後、これをやってみたくて取り入れたことがあります。GH3を買って初めて撮影した、ちょい微妙な自主映画「第三の決着」でやりました。上の動画でも引用していますが、以下が「第三の決着」内のプルフォーカスシーンです。
動画はその場面から再生されます。ナイフのとこです。
プルフォーカスというのはこんな感じのやつです。
バレットタイム
マトリックスのアレ、といえば大抵通じるアレ。
複数のカメラを360度ぐるっと設置して撮影する手法。時間が止まったかのような演出ができる。
かなり効果のでかい手法ですが、正直これをやる難易度はだいぶ高いので、真似するならそれなりの覚悟が必要と思います。まだピカチュウの話はしません。
タイムラプス
映画のオープニングやらでたまに使われる映像手法。NHKとかでもありそう。
10秒とか1分とかもっと長い時間とかの間隔でずっと写真を撮り続け、それを後で繋げて動画にするというものです。
壮大な雰囲気
ストップモーションムービーと仕組みはほぼ同じですが、タイムラプスは大抵、定点カメラで気象(日の出、日没、星空等)や景色(都会の高速道路もよくある)の観測に使われます。
「君の名は。」でもタイムラプスを感じさせる部分がありました。あれはアニメですが、かなり実写的な描写ですよね。
時の流れを早送りする形になるので、壮大さ、逆に人間のちっぽけさを感じさせます。大抵はね。
GoProの動画紹介記事内にもタイムラプス動画があります。
タイムラプスの撮り方を動画にしている方がいたので、載っけておきます。
長回し
これはカットの手法の真逆に近いですね。とにかく1分とか5分とか、長いシーンをずっとワンカットで撮るわけです。リアル感や、生放送とか舞台演技なんかを見てるような緊張感も出てきます。
有名な作品は「バードマン」「トゥモロー・ワールド」辺り。ただ、私は見たことがない…。最近のでいうと、「ラ・ラ・ランド(LA LA LAND)」のミュージカルシーンは基本的に長回し。
長回しは、実は編集でつないでいるけど、巧みにつないで長回しに見せてるものもある。ラ・ラ・ランドも実はそうだったりする。
POV(Point of View Shot、主観ショット)
一時期主にホラー映画ですごく流行った手法。というか、低コストで臨場感を出せる優れた手法だからどこも使ったんですよね。「パラノーマルアクティビティ」で一躍有名になった手法です。
主観視点でのカメラワーク、つまり「カメラ=主人公(などの人物)の視点」という構図なわけです。もしくは、そのまんまビデオ撮影をしているという設定でのシーンにPOVが使われることもあります。
こんな感じで、ホラー映画によく使われます。非常に効果的。ちなみに私はホラー映画は映画館では見ません。見たら怖いのかな、やっぱり。
カット・編集系の手法まとめ
さて、いろいろと紹介しましたが、まだまだ続きます。
ここからは撮影というよりは、カットの組み合わせやら編集技術的なものを紹介。
クロスカッティング(クロスカット)
クロスカッティング(cross-cutting)は、異なる場所で同時に起きている2つ以上のシーンについて、それぞれのショットを交互に繋ぐことにより、臨場感や緊張感などの演出効果を齎す映画の編集技法である。 並行モンタージュともいう。
「同じ時間に二つ以上のことが起きている」というのを強調するような使い方の場合に、クロスカッティングという言葉を使用します。緊迫感の演出に有効。
はっきりとは言えませんが、大局的な事件・行動が遠く離れた地で同じ時に起こっている…という感じですかね。
具体的にどういうのかというと…
日本に巨大なピカチュウが現れて自衛隊が駆除しようと動くそのとき、アメリカではピカチュウを捕獲し繁殖させようとすへく動いていた
とかそういうイメージです。今作っている自主映画ではそれに近いことをやってます。群像劇的な面白さも出ますね。
ドラクエ半マニアの私からすると、ドラクエ4のオムニバス形式なんかを映画化したらクロスカット多用されるだろうな、なんて思いました。
カットバック
クロスカッティングと似ていますが、カットバックはもっと身近に迫る緊迫感というイメージですかね。カットバックは、カットが切り替わるときに時間が進みます。
参考サイトにも書いてありますが、時限爆弾から脱出するときの時限爆弾のカウントダウンと、逃げ出す主人公…という交互のカットは完全にクロスカッティングです。
ほかにも、ハリーポッターとヴォルデモートが戦闘中に落ちた一本の杖を互いに奪おうとする交互のカット…なんてのもカットバックだと思います。
この手法は効果的なので様々なシーンで使われます。私の自主映画処女作『抜本-BAPPON-』でも使用しています。
この映画ではハリーポッターにおける”杖”が”本”、そしてピカチュウにおける”電気”!!なのです。本で戦う主人公の映画なので、本を必死に撮っているわけですね。
カットバックというにはあまりにも二人の位置関係が近いかも知れませんが、私はカットバックという意識でつくりました。
フラッシュバック
これは一番有名ですね。時間軸的に現在のストーリーと比較して過去のカットが一瞬入り込むようなシーンです。
「昔の事件がフラッシュバックする」と言っただけで通じるのではないですかね。映画撮影・カット手法界のピカチュウですね。有名ということです。そして、人気。ピカチュウもフラッシュ覚えるし。
現実でもこういう現象、たまにあると思います。なにかのきっかけで忘れたような昔のことを一瞬思い出すような、あの感覚。
便利だけど下手すると陳腐に
毎週やってるミステリードラマなんかでは99%の確率でフラッシュバックのシーンがあると思います。便利かつ効果的な演出なのですが、使いすぎると陳腐になるので注意。
便利なので私の自主映画処女作でもちょいちょい使ってますね。なるべく避けたいという気はするんですが、何回か使ってます。
動画はフラッシュバックのシーンから再生されます。初期の部分なのでちょい粗削りですが、全体のストーリーは唯一無二のぶっ飛び方で面白いはずです。そのはず。
カットバックは多用してもそうそう陳腐になりませんが、フラッシュバックは陳腐になりがち。
カッティング・オン・アクション(アクションつなぎ)
ある動作でカットをつなぐ手法。
たとえば、野球のバットを振りかぶるときに、振りかぶるアップから、引きの構図で振りかぶるカットにつなぐなど。
これは超多用されているというか、基本の基本みたいなつなぎ方。例を紹介してるとキリがないくらいなので省略します。
ジャンプ・カット
違和感があるくらい大胆なカットのつなぎ方の手法。ジャンプというのは急にカットが飛んだような印象からだと思います。
よくあるのは、長い動作の途中をカットしてしまう使い方。
たとえば、ピカチュウが冷蔵庫からカルピスを取り出そうとするシーンで、冷蔵庫まで歩いて、冷蔵庫の扉を開けて、冷蔵庫からカルピスを出して…とやるのを全部映すのは野暮なので、冷蔵庫までちょっと歩いたところでいきなりもう扉開けるカットになっているなどですね。
ちょっと伝わらないですね。でも、動画を見ればわかると思います。実は最近はYoutuberがこれを多用してるので、意外と身近な手法なんですよね。
映画だとこんな例があります。まさに私が言いたかったのはこういう使い方のことです。
マッチ・カット
本来関係ないはずのシーンを、視覚・聴覚的に似たカット同士をつなげて関連性があるようにつなぐこと…という感じです。関連性があるようにというか、マッチ・カットによって関連性が示唆される感じを見る側は受けます。
何言ってるか意味不明かもしれませんが、扇風機のカットからヘリコプターのプロペラのカットに違和感なくつながるとかそういうことです。これはちょっとレベルが低いかも知れませんが。
有名なのは「2001年宇宙の旅」で、サルがぶん投げた骨が宇宙船になるようなシーン。すごく印象的なはず。詳しいことは下記のブログがわかりやすく解説してくれています。
これはうまくやると面白い効果が生まれるので、作る側の人にはぜひチャレンジしてみほしいです。見る側はもし見かけることがあったら「これはマッチ・カットや」とドヤ顔をするとよいと思います。
ちなみに関係ないですが、マッチ・カットで検索するとマッチの髪型ばかりヒットしました。
まとめ
以上、代表的な手法をざっとまとめました。まだ探せばあるとは思いますが、これを全部知ってるだけでも映画の見方が変わったり、自主映画制作の幅が広がったりすることでしょう。
映画マニアからするともっと深く作品にフォーカスして語ってほしいと思うかも知れませんが、私は自主映画制作マンではありますが、映画鑑賞マニアではないのでそれはできないのでありました。
映画通が撮る映画が素晴らしいかというとそうとも限らず、実際アニメ・ゲーム業界はオタク(=ヘビーユーザー)はあまり面接でとらないと聞いたこともあります。なので、まあ私は見るのは程々で行こうと思うのでありました。
とにもかくにも、映画はいろいろ奥が深いということです。本気の人はピカチュウのレベル上げをしながら本を読んで勉強するのもよいでしょう。
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