ゲーム性やストーリー、鳥山明氏のキャラ・モンスターはもちろん、音楽も魅力的なドラゴンクエスト。音楽のファンも多く、ドラクエのオーケストラコンサートは販売後数十分で完売してたりします。
かくいう私も、ドラクエの曲は合計で何時間…もはや何年分というレベルで聴いているような気がします(それ言い過ぎ?)。ドラクエ音楽はもはやBGMの域はゆうに超えています。最近はドラクエから派生して、すぎやまこういちさん作の曲は聴ける奴は片っ端から聞いています。
そんな風にドラクエの曲を聞きまくってる私ですが、そうすると結構、曲の特徴やパターンが見えてきたりします。私がドラクエの影響で作曲を始めたこともあって分析的に聴いてるせいもありますが…。
というわけで、今回はドラクエの切なくて感動的な曲によく出てくる「メロディーの1フレーズ」を紹介します。
ドラクエにおける「泣きのフレーズ」とも言えるそのフレーズを使った曲をまとめました。こういう視点で聴いてみるのも面白いですね。すべて名曲で、かなりの人気を誇る曲もあります。
ドラクエ音楽の「泣きのフレーズ」ってどんなの?
まずこれを先に伝えないとですね。フレーズを打ち込んだ動画をお聴きください。
こんな感じの奴です。それぞれの曲で少しずつ違いますが、かなりこれに近い形で使われているので、注意して聞いてみてください。「あ、ほんとだ!」ってなると思います。なってね。
基本的にこのフレーズが使われる場合は和音(コード)も同じですが、最後の和音だけちょっと違うパターンがあります。
「泣きのフレーズ」を使ったドラクエの感動する曲まとめ
では早速、曲のまとめです。
いずれの曲でもサビ的な部分でそのフレーズが使われています。わかりやすいようにすべてピアノ演奏バージョンで紹介します。
モンスターズ2「天空の世界」
該当箇所:40秒辺りからのフレーズ
サビ部分で使われ、切なくも感動的に曲を盛り上げています。
曲説明
曲名は「天空の世界」ですが、氷の世界のフィールドで流れる曲です。紛らわしい。GB版だと氷の世界をクリアするともう聞けません。
曲名は紛らわしいですが、冷たくも美しい、壮大なメロディーで、ドラクエの中でも人気の高い曲となっています。ドラクエ10でも重要な場面で使用されています。
天空の世界 <東京都交響楽団>
カテゴリ: クラシック
ドラクエ7「愛する人へ」
該当箇所:1分辺りからのフレーズ
やはりこちらもサビ部分で使用され、曲を盛り上げています。
曲説明
愛する想いを感じるような切なく、情緒的な曲。
ドラクエ7の名曲でありつつ、長大なストーリーの中で数回のイベントでしか流れない曲のため影が薄くもある曲です(もったいない!)。名曲ですが、一回聞いて覚えるほどのゲーム音楽的なキャッチーさはないからかな、と思います。
7の曲は全体的にクラシック感が強く、ゲーム音楽っぽさが薄めなんですよね。ただ、「ゲーム音楽は何回聴いても飽きないものにする」というすぎやまこういち氏のポリシーはまさに成功しており、むしろ「聴けば聴くほどよく聴こえる」曲が多いです。ネット上ではスルメ曲なんて言ってる人も結構みかけました。スルメ食いたい。
愛する人へ <東京都交響楽団>
カテゴリ: サウンドトラック
ドラクエ7「哀しみを胸に」
該当箇所:50秒辺りからのフレーズ
同じくサビ部分で使用され、哀しみ・切なさを高めています。上昇するメロディーと下がっていく低音が対照的に響きます。
曲説明
ドラクエ7で全滅した時や、一部の悲しいイベントで流れる曲。「愛する人へ」同様に、名曲の割に使用回数が少ないのが残念。
この曲と言えば「ゼボット キョウモ ウゴカナイ スープ サメタ スープ ツクリナオシ」ですね。からくり兵・フォロッド城関連のイベントは全体的にかなり好きです。そしてドラクエ7全体的に悲しすぎ。
↑この記事でも7について熱く語ってるのでよかったらどうぞ。
個人的にはそれに加えて、全滅時にこの曲を聴こうとしたらイントロくらいで勝手にフェードアウトして教会に吹っ飛ばされてしまった記憶が印象的です(PS版)。記憶違いだったら誰か真実を教えてください。
ドラクエ9「天の祈り」
該当箇所:55秒辺りからのフレーズ
長い曲なのでサビ部分と言えるかは微妙なところですが、やはり展開部の盛り上がりに一役買っています。
曲説明
ドラクエ9における重要な場所、天使界で流れる曲です。ほかの曲とは違い、この曲は聴く回数がかなり多いです。長い曲ですが、この1フレーズは結構印象に残るように思います。一番印象深いのは曲の出だし辺りですけどね。
こちらはドラクエ9のテーマ曲のようなものでもあるので、人気も注目度も高い名曲となっています。
天の祈り <東京都交響楽団>
カテゴリ: サウンドトラック
まとめ
やっぱり長く作曲してると特徴的なフレーズとか、得意な展開っていうのができてくるんでしょうね。結構短いフレーズなので、流用というよりは偶然似たんだと思います。同じゲームの似たテーマの曲をたくさん作っていれば、どこか似てしまうってのはなんだかわかります。
これくらいのかぶりなら無関係な作曲家同士でも偶然起こり得るとは思いますが、「お、いいメロディー浮かんだぞ!」って思っても実は昔自分が作った曲のメロディーだった…なんてこともあるんだろうな、と思うと面白いですね。
またこういうのを見つけたら紹介しようと思います。パクリとか手抜き云々みたいに考えるとつまらんですが、作曲の分析的には結構面白いです。
2018年現在、ドラクエ最新作の11もCDが発売していますね。そちらも記事で紹介しています。
こっちも楽しめるかも
私が作曲した曲はここから
おおぞらをとぶは名曲
分析したりなんかして