「おーっと、だめ押しでさらなる追加点だー!」
「これはひどい、白鵬、だめ押しで土俵下にぶっ飛ばしたー」
などなど、だめ押しという言葉を聞くことがあると思います。
どうも、昔は覚えたての言葉があればとにかく使いたかった三文享楽です。
いやあ、言葉の豊穣な旨味を堪能するのは文学マニアならではの言葉の醍醐味ですよね。
あまり味わったことのない語感の響きに魅了される人間ならば、それは文学狂の素質をもっている人でしょう。
さてさて、今回はだめ押しという言葉の語源と派生して使われている様々な状況の記事です。
だめ押しの語源は?
元々は囲碁の用語です。
囲碁の終局後にどちらの陣地ともなっていない部分を駄目といいます。
その駄目に分かりやすく石を置いて勝敗を見やすくする感じを駄目押しといいます。
つまり、勝敗が決まっているのに結果を決定的にするようなことであり、そこから勝負が決まっているのに勝負を確実にするために念を押すようなことを
「駄目押し」というようになったのです。
↓囲碁って面白いですよね。時折、NHKで見ていますが、
↓やっぱり私が一番囲碁の奥深さを知ったのはこのマンガを読んでからです。
ということで、ここから更に「だめ押し」という言葉が使われるようになってきました。
囲碁や将棋から派生した単語って実に多いと思います。
↓将棋派生語を使うならば、まずは常識棋士たちから。
「だめ押し」の使われるシチュエーション
野球
既に圧倒的に勝敗が決まっているような試合で、更なる追加点をとることなどに使われます。
おーっと、ダメ出しホームラン!これでもう勝敗は決まったぁ!
みたいな。
試合後に分かりやすくというよりは、決定的にするみたいな感じですね。
サッカー
既に圧倒的に勝敗が決まっているような試合で、更なる追加点をとることなどに使われます。
そうです、野球とほぼ同じような使われ方。
勝敗を決定的にするわけですね。
おーっと、ダメ出しゴール!これでもう勝敗は決まったぁ!
みたいな。
こちらも、やはり、試合後に分かりやすくというよりは、決定的にするみたいな感じですね。
相撲
一時期、白鵬のだめ押しが問題となりましたね。
ええ、相撲でいう「だめ押し」とは、もう勝負がついているのに更なる攻撃を仕掛けるようなことです。
たとえば、
土俵の外に足が出ているのに、押して突き落としたり、
更に業をかけて叩き落したりするようなことです。
土俵に手がついているのに押し潰すようなケースもあります。
ひどい!更なるだめ押しだー!
みたいな。
これは負けた側の力士が力の弱まっているとこに追撃をして怪我の元ですし、吹っ飛ばされた力士が観客にぶつかって危ないものでもあります。
正々堂々とした勝負には不要なものです。
特に近年だめ押しを指摘されていたのは、白鵬です。
過去には、土俵に手をつおていた横綱の朝青龍を更に転ばせにらみ合いとなったこともあります。
土俵の外に足が出ていた嘉風を下部へ叩きつけ、流血させたこともあります。
強ければいい世界ではありますが、試合後の追撃はいらないですよね。勢い余って押し飛ばすというのは本気の試合である以上仕方ないとこもあると思いますが、やりすぎはいけません。
↓あれだけ強かった白鵬が休場?2017年3月場所はこちら
ポケモン
あくタイプの技であるんですよ。
これはなかなか知識のある子どもじゃないと分からないかもしれませんね。
だって、だめ押しって何かも分からない子どもの方が多いんじゃないでしょうか。
三文のエンブオーの覚えている「ダメおし」
- ぶんるい あく
- いりょく 50
- めいちゅう 100
- そのターンに 相手が すでに ダメージを 受けていたら 技の 威力は 2倍に なる。
まあ、相撲の「だめ押し」を意識すれば、あくタイプってのも分かるかもしれません。
野球やサッカーなどでは、点差を離したくらいの意味合いだから、あくという感じはしませんもんね。
ポケモンのようなバトルならば、弱ってる相手を更に痛め付けるという点で、「あく」タイプのポケモンになるわけですな。うーん、深くて実に面白い。
↓あくタイプの「はたきおとす」なら、このポケモンしかいない。
取引
経済活動での取引の中で、「だめ押し」といえばそれは念を押して確認することです。
おーい、あの人おっちょこちょいなとこあるから、
だめ押しでもう一度電話しといて!
みたいな。
これは野球タイプとも相撲タイプとも違いますね。
相手も把握していると思うけど、更に念を押すこと。
三文ぼやき
「だめ押し」という言葉はよく聞きますが、語源まで知っている方は多くないと思います。
また、意味をいまいち知らない方もいらっしゃいそうです。
「使うシチュエーションによって意味が少し変わる」というのは派生した言葉ならではですよね。
ちなみに、この記事の冒頭でシチュエーションという言葉を使ってからシチューが食べたくて仕方ありません。
うーん、、、
ここからなにか言葉が生まれそうです。
↓語源まつり、まずはトンテキ。
↓次はポタージュ。