以前、こんな記事を書きました。
ええ、スープはなるべく飲まないようにとあります。
どうも、体内中のラーメン濃度が薄い時には、スープをほぼ全て飲み干してしまう三文享楽です。
いやあ、やっぱり、ラーメン中毒の人間にラーメンを1週間に数回しか与えないといつかこうなりますよ。飽きるまで狂ったようにラーメンを食べ続けるわけですね。
で、最近、スープを飲み干したラーメン、
はい。
(北海道味噌 辛味噌ラーメン 税別800円)
ええ、今回は蔵出し味噌の味噌ラーメン、現在急進勢力拡大中の
田所商店のラーメンご紹介です。
序章
ええ、私、最近このラーメン屋の名前をよく見かけていました。それがどこかはよく覚えていません。
隙あらば、ふらふら近場の旅に出ている私は、自転車なり、車なりで群馬県、栃木県、茨城県でこの名前を見かけていたに違いないのです。
これぞ深層の脳裡に無意識のまま記憶されていたに違いません。
(実際に、私、都内はおろか、さいたま市でもこの名前を見たことはなかったのです!)
そして、ここ最近、割と近所にこのラーメン屋ができ、私は思いました。
「え、あの田所商店ができるの?」
しかし、考えてみれば、私、大して田所商店なんて知りません。
どこかで見たことあるくらいの記憶で、行ったことも、ラーメン誌で情報を目撃したことすらなかったのです。
田所商店とは?
ええ、調べてみて分かりました。
ここすげえです。巨大な味噌ラーメンの組織です。
まずは、このホームページをご覧ください。
そうなんです、実はここ、株式会社トライ・インターナショナルという会社で運営している味噌ラーメン組織だったのです。
そして、店舗紹介を見て愕然としました。
「いや、巨大すぎるわ!海外規模で
これだけ事業展開だなんて聞いてないで!」
まあ、ここに店舗一覧を載せることは無理ですね。
だって、関東近郊はおろか、全国各地に散らばり、海外にも数々の店舗を出店しているわけですから。
まあ、これほどの事業規模を誇る味噌ラーメン屋を知らないことが恥ずかしくなるくらいでした。
ええ、そして、味噌の普及を本気で行っている企業なのです。
16世紀に来日した宣教師らは日本人は肉を食べないのに、どうして元気なのか不思議がっていました。戦国武士たちのスタミナの持続力には味噌が関与しています。豊臣秀吉が賤ケ岳(しずがたけ)の合戦で、柴田勝家と戦ったときには、秀吉軍は50kmの道のりをわずか5時間で走り抜けているのです。更に彼は本能寺の変の時、高松から京都まで約200kmをわずか5日間で走りました。(中略)伊達政宗は御塩噌蔵を作り(仙台味噌)、上杉謙信は道の横に大豆を作り味噌(信州味噌)を作りました。武将にとって味噌は必需品だったようです。
こちら、株式会社トライ・インターナショナルのホームページからの引用ですが、このように味噌の普及自体から本気で行っている、日本文化を海外に広めようとしてくれている素晴らしい企業なわけです。
味噌の歴史、味噌の成分、効能を知ることもでき、非常に読みごくのあるホームページでした。
そして、こんな味噌力の本も紹介しています。
で、ラーメンはどんなの?
ええ。大事なのはここですよ、このラーメンがどんなものか。
率直に言えば、味噌ラーメンの深みを上手く表現した技巧が感じられ、満足いたしました。
(店先で出迎えてくれた巨大な味噌ラーメンの看板)
味噌ラーメンが一つあるだけではありません。
スープ
甘口の九州味噌の味噌ラーメン。税別720円
やや濃厚の信州味噌ラーメン。税別670円
濃厚の北海道味噌ラーメン。税別700円
と三種の味噌が使い分けられ、それぞれの味噌の深みが味わえるわけです。
食べ比べをしてみましたが、それぞれの味噌が特徴を出し、絶妙でした。
具は
揚げ玉ねぎ、肉と玉ねぎそぼろ、にらやもやし。
これはどのラーメンにも共通している具材です。
メンマや煮玉子、ネギ、チャーシューは全てプラス料金のトッピングとなっております。
そして、面白いのが、それぞれの味噌にあったご当地トッピングがのってるところです。
たとえば、
九州味噌ラーメンならば、鹿児島のさつま揚げ。
信州味噌ラーメンならば、ぜんまいなどの山菜。
北海道味噌ラーメンならば、じゃがいもを生かしたフライドポテト。
それぞれで味噌のイメージにあったラーメンを食せて満足しました。
(まあ、言うてますが、冒頭の辛味噌ラーメンにはトッピングなかったのですがね…)
もちろん、期間限定メニューなどもやっているようで、
私が訪れた時にやっていた期間限定メニューは仙台味噌のつけ麺でした。
ご当地トッピングは笹かまぼこで、それが確認できただけでいい気持になりました。
三文ぼやき
味噌ラーメンは勝負しにくいと言われます。
それは濃厚な香りに、差がつきにくいと言われているからです。
つまり一定レベルを超えれば、消費者にとってはどれも「美味しい味噌ラーメン」に思えてしまうらしいのです。
私も味噌ラーメンだけで、優劣をつけるのは得意ではありませんが、一つ言えるのは、
ここの田所商店のラーメンは「美味しい味噌ラーメン」ということです。
味噌をこれほど研究しているだけあって、間違いはありません。
まあ、とりあえず味噌ラーメンを食べたい時にはこちらですかね。
ええ、こちらも。