(R-1ぐらんぷり公式HPより)
今年も開催されました「ひとり芸」ナンバー1決定戦、R-1ぐらんぷり2016。
第14回目となる今回も例年同様白熱したバトルとなりました。
ルールは昨年と同様、A,B,Cブロックに分かれ、各ブロックで最も票を集めた一人がFinal Stageへの進出を決めます。Final Stageで最も多くの票を勝ち取った人がR-1ぐらんぷり覇者となります。ちなみに、各ブロックへ事前に進出が決まっていたのは各3人。敗者復活枠でそれぞれのブロックに一人ずつ駒を進めました。
前置きはさておき、早速結果とその考察に移りましょう!
結果発表
まずは結果発表です。この後、三文視点のレビューを書き綴ります。
総合結果
優勝 ハリウッドザコシショウ
2位 小島よしお
3位 ゆりやんレトリィバァ
ブロック成績
Aブロック
1位 小島よしお
2位 エハラマサヒロ
3位 シャンプーハットこいで
4位 サンシャイン池崎(敗者復活枠)
Bブロック
1位 ハリウッドザコシショウ
2位 横澤夏子
3位 おいでやす小田
4位 ルシファー吉岡(敗者復活枠)
Cブロック
1位 ゆりやんレトリィバァ
2位 厚切りジェイソン
3位 とにかく明るい安村
3位 マツモトクラブ(敗者復活枠)
(参考)
司会:雨上がり決死隊
審査員:関根勤、間寛平、清水ミチコ、ヒロミ、板尾創路
結果解説
解説そしてレビューです。加えて、三文が三票持っていると仮定したら誰に入れるか…という三文票コーナーも設けます。素晴らしいコーナーです。
Aブロック
三文票:小島よしお・2票、シャンプーハットこいで・1票
エハラマサヒロは彼らしいウザ面白さを出し、トップバッターから外さずにいったのは実力あってこそだと感じられた。
その後に来た小島よしおはやはりインパクトが強すぎる。ずっと笑わされてしまった。前にも小島リオネットのネタは見たことがあったが、それにも増して不気味さと計算されたネタが追加されていて2票。
シャンプーハットこいでは小島よしおの次でもネタがしっかりしていて正攻法で笑わされた。紹介にもあった通り、絵が独特の味を出し、彼にしかできない面白さがあった。
サンシャイン池崎は個人的票は入れなかったが、勢いに笑わされた。
Bブロック
三文票:ルシファー吉岡・2票、おいでやす小田・1票
ハリウッドザコシショウは自然には笑えなかった。しばらく見て狙いだろうが「こいつ何やってるねん」感情で笑った。くまだまさしを超えるレベルの圧倒的な宴会芸笑いだろう。
おいでやす小田はあの焼け野原の後にやりにくかっただろうが、画面のこちらで見る分には普通に面白かった。他のネタも見てみたいと思う。
横澤夏子は雨上がり決死隊も言っていたが、「ちょうどウザい」面白さで、オチも登場人物がかわいそうなひっくり返しではなく、「ちょい幸せ」的なオチで安心した。
ルシファー吉岡はド下ネタだが、発想も言葉選びも秀逸でネタの構造的に一番面白かった。ルシファー吉岡やおいでやす小田を超えてハリウッドザコシショウがあそこまで断トツだったとは意外。
Cブロック
三文票:マツモトクラブ・2票、厚切りジェイソン・1票
厚切りジェイソンの着眼点は相変わらずスゴい。そう来るかと納得させられて笑うネタ。よくできているネタだと思う。
ゆりやんレトリィバァはこのネタか……と思ってしまった。前に見た時も思ったが、言っていることは面白いから服装を変えてほしい。
とにかく明るい安村はアームストロングが解散してから初めて見たネタがこれだったが、やはりこれでは去年は超えられないだろう。面白いのだが、視聴者的にもハードルが高かったはず。
マツモトクラブは去年も自分的には推していたので、上がってきて嬉しかった。ネタの構造も相変わらずしっかりしていたし、勢いがなくとも彼なりの世界観をしっかり出していたので、Cブロックでは一番に推した。
Final Stage
三文票:小島よしお・2票、ゆりやんレトリィバァ・1票
小島よしおは見た目のインパクトがAブロックを超えられなかったと言えないくらいにやはり笑わされた。他と似ていないネタで、発想的にもやはり面白かった。
ハリウッドザコシショウはやはり途中から笑った。
ゆりやんレトリィバァはネタの入りや設定的にはこっちの方が個人的には好きだ。見た目だけに頼らず、ネタのレベルもアホらしい下ネタでよかった。おそらくハリウッドザコシショウの後ではやりにくかっただろう。
総評
Final Stageに上がった人たちは勢いで上がったように思われた。画面越しと会場では勢いも違うだろうとは思うが、視聴者投票でもそれなりに票を集めているのだから、やはり面白かったのだろう。
私の個人的な感想として、総じて一番笑わされたのは一本目の小島よしおのネタ。ネタの構成的にはルシファー吉岡、おいでやす小田が良かった。器用で面白いと感服させられたのはシャンプーハットこいでだった。
どれにも笑わされた。ありがとうございました。
ぼやき
私の元相方で現芸人のおにしめ中村将臣の優勝を願ってから、数年が経ちます。出場しているのかなあ。
かつて、舞台に立っていたこともある私も今は小説を書くのみ「たとえば、『ハエトリ草』『前科アリの人々』」。でも、お笑いを見てネタを考察せずとも純粋に楽しめる気持ちは変わりませんね。
どうぞ芸人の皆様の繁栄を願います。
ということで翌年のR-1はどうですか?
お笑いのネタ研究家なら、将棋も好きかもしれません。