グルメ・食 考察

グルメ記事を書くときに抱えてる密かな葛藤を語る

2017年5月15日

魚になることを夢見て毎日魚になっていたらふと気づきました。「あ、おれもう魚なってんじゃん」

そう思った日から私は魚でした。どうも、管理人の魚です。

 

このような、シュールですらない大滑りかつ意味不明なボケを冒頭でやることを生きがいにブログを続けている私ですが、ブログを書いているといろいろ思ったり悩んだりなんも悩まずにプリンを食ったりすることがあります。

このブログは基本的には作曲・動画編集・小説・RPG等のゲーム制作・ブログ関係などの、創作寄りな話題を多めに提供するつもりで作ったのですが、最近、グルメ記事がどんどん増えてるんですよね。

このブログは明確に何かに特化したブログじゃなくて、あくまでも雑多ブログ。

なので、ブログのコンテンツが増えることはよいことなので、たとえ何を書こうともプラスなんですが、そういう問題とは別に、グルメ記事を書いてると思うことがあるんですよね。

その、ちょっとした思うこと、葛藤についてちょいと語ります。たいしたことじゃないよ。

 


グルメ記事の葛藤とは

いやね、グルメ記事って時点でなんか感じませんか?

ほらね。感じるでしょ?

 

「てめえ何様だ?」

「は? 気取ってんじゃねえぞ?」

「寒いんだよハゲ」

 

…と言いたくなる気持ちを!

何食ってもさ、うまければそれでいいし、まずければまずい、それでいいじゃん。

という派閥の人たちは世の中に大勢いるんですよね。そして、それは一理あるんです。

いやいや! 食は一生関わるものなんだからこだわって悪いことなんてない。むしろ食の喜びは生の喜び! ないがしろにするのは愚の骨頂!

という派閥の人だっています。こちらも当然に一理あります。

 

…ですが、グルメ記事を書く以上は、ある程度後者的なポジションで書かなくてはなりません。そして、実際私は後者寄りの考えを持ってます。愚の骨頂とは言いませんが、うまいものを求めないのはもったいないなと思うわけです。どうせ食うならうまいもんがいいとね。

 

グルメを語る人の印象

ただ、グルメ系の人ってなんか人を見下してると思われがちですし、揶揄の対象になりがちです。そして、

「私はこれ美味しいと思ったけど、このブログではいまいちって書いてある。私の舌が悪いって言いたいの?」

みたいに思われることもありますよね。これは映画批評とかでもそうなんですが、食べ物をいちいち作品のように批評するという姿勢は賛否両論になりやすいと思います。

 

リアクション問題

そして。

グルメ記事って要は食レポを文章でやるわけです。そうなると、食レポにおける重要な要素である”リアクション”。これが取れない! いや、もしくは取りづらい。

文章でリアクション書かなくちゃならないから、なんか寒い文章になりやすいわけです。

「ん~~~~~! 美味しいですね~~~!! 口の中に風味が広がります!!」

なんて書いても、口で言うのの何倍も寒いわけですよ。テレビとかの食レポ以上に伝えるのが難しいとも言えます。

 

寒さを解消すると…

で、それを解消すべく、硬い感じで書くと…

「食べてみるととっても美味しいです! 口の中に広がる風味がたまりません!」

となるわけです。まあ、痛くはないですよね。でも、面白くもないと。

食レポを口に出して言ったり、表情でリアクションできる場合は、何の変哲もないこと言ってもまあ、抑揚とかで面白くできるし、言葉以上に色々伝えられるわけですが、文章だと何の変哲もないことを書くと本当にそれで終わるんですよね。そして、文字数が非常に稼げない! 気を付けないとスッカスカの中身になります。

プラス、寒さは抜けてもまだまだアホくさい。表現力のない感じが前面に出てしまいます。

 

つまらなさ、アホ問題を解消

で、これを解消すべく、ちょっと賢そうな表現にすると…

「一口食べたところ、非常に美味しいです。凝縮された風味が口の中に拡散され、味わい深さを生んでいます」

まあ、なしではないですよね。でも、なんかインチキくさいんですよね。気取った感じが出ます。これがラーメンだったりすると、「ラーメン食うたびにそんないかにもなレビューしてうざったい」となんか思われてもおかしくない。

試しに口調を変えてみると…

「一口食べたところ、非常に美味しい。凝縮された風味が口の中に拡散され、味わい深さを生んでいる」

今度は偉そうなんですよね。

「お前に味がわかるわけ?」「本当にあってんのかよ?」「出ました。無名の素人がまた偉そうに食べ物を批評してしたり顔パターンね。お前のようなやつは少子化によって淘汰されるべき存在なんだよ。消え失せろ!」

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…などと言われてしまっても文句が言えないわけです。私が書いている内容がすべて事実だったとしても、初見の人からすれば偉そうに食べ物を品評するグルメ家というのは「気取っててうるさいうんちくバカ」と思われるものです。

というわけで、これらを解消するために、もはや本格的な小説・エッセイ風にしてしまう。という手もあります。

 

開き直って小説風にする

たとえば…

「一口食べて私は確信した。これは、極上の味だと。口の中に入れるか否かの内に早くも広がる香りと風味は私の脳を支配し、一瞬にして私から”意識”というものを消し去った。気が付くと、そこには空っぽの皿だけがあった」

このようにすると、もう開き直ってて痛いとか偉そうというよりは、面白い読み物的になり得る気もするわけです。もちろん、人によっては、より受け付けなくなる危険性もはらんではいるのですが、しょぼい表現のスッカスカなアホ記事の部類は抜け出せると思います。

ただ!

これをやるのは結構大変でしょう。そして、こうなってくると描写の面白さを読ませる記事になってしまうので、「肝心の食レポ部分」がわかりづらいですよね。

どこまで本当の描写だよというのもありますし、余計な装飾やら言い回しだらけになるので、気軽に検索で記事にやって来た人は読まないでしょう。検索でグルメ記事を読みに来る人は、私の文章力目当てに来るわけじゃないですからね。その店がどんな店で、出されるものはどんな味なのか、それを知りたいわけですから。

しかしその域を超えて、文章のファンにしてしまえば、それは一番素晴らしいことでもあります。

 

解決法の結論1

グルメ記事を書いてると、「調子乗ったこと書いてるな俺」と思うことがあるわけです。でも、調子に乗ってない風に書くと、いかにもアホみたいになるわけです。だからと言って中途半端に賢ぶると偉そうに見えると。

なので、グルメ記事を痛くなくやるには、なんだかんだ、「単純に読み物として面白いレベルの、小説・エッセイ並の文章に仕上げる」というのがよい、と言うのが一つの結論です。

もはやグルメ記事である必要すらないですが、これは一つの真理でもあります。

 

しかし…!

まだ解決法はあります。

 

ちがう解決

それは、とにかく本音で書くこと!

アホくさい文章だろうと、偉そうな文章だろうとなんでもいいので、「うまい」「まずい」「早い」「遅い」「安い」「高い」を素直に書く。それを続けて、なおかつ的を射ていることが多ければ、トータルで見たときに信頼感が出るので、何書いてても「調子乗んな虫歯野郎」とは思われなくなるでしょう。

これは一つの記事で解決できることではないですけどね。

しかし…更に解決法はあります。

 

更なる解決

データ比較的な内容にする。

似たジャンル、メニューでいくつかの店を比較するわけです。味噌ラーメンとか、寿司チェーン店とか。

それで価格を表にするとか、各店ごとの特徴をまとめるとか、しょっぱさ、甘さとか、量とか、比較的明快なものを項目ごとに比較して図鑑みたいにしてしまえば、変な文章やアホくさい文章の食レポよりもずっと役に立つわけです。

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上記の記事は当ブログのゲストライターが書いた記事です。そこまで徹底してデータ比較的になっているわけではないですが、味の食レポをうだうだとやっているというよりは、事実をまとめて比較しているような感じになっています。

そして、本音で書かれているので、うまく方法を組み合わせてるわけですね。

こういった、”味の描写”以外で戦うという手法もあるというわけです。これなら特に痛いとか寒いとかになりづらいことでしょう。調子に乗ってる感も薄いと思います。

 

更なる更なる解決…と思いきや、な手法

ほかにも、「〇〇産の素材に△△という調理法を組み合わせて□□時間煮込んだうんぬんかんぬん」という、うんちく系の内容にするという手もあります。

…が、これは雑誌みたいに重宝される可能性もありますが、より調子に乗ってると思われる危険性もあります。これはなかなか難しいと思います。

 

 

ひとこと

…というようなことを、考えながらいつもグルメ記事を書いてるわけです。

「なにをラーメン一つ食ってこんな偉そうにいろいろ書いてんだろ俺」とか、「味なんかうまいかまずいか、しょっぱいか甘いかとかくらいしか文章じゃ伝わらんのに気取ったことしてるわ俺」とか、「そもそも味忘れたわ」などと、色々葛藤を抱えながら書いてるわけです。

で、スカスカな中身にならないように、無駄なボケを入れたり、小説風に書いたり、写真を多くしたりと色々試してるわけです。

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ただまあね。色々な解決法はありますけど、グルメ記事って、「グルメ」とか自称してる時点でなんかうざったさはきっとあるんでしょう。私はグルメになりたくもありますが、なんでもうまいと思って食べることもまた素晴らしいことなのでは、とか色々考えちゃうんですよね。

グルメ記事を100記事以上書いてますが、それでもなんだかその葛藤はいまいち消えずに書いてるのでありました。

美味しい店、そうでもなかった店とかのストックがどんどんこのブログにたまっていくのは嬉しいんですが、気取った食通もどきにならないように気を付けながら、色々な手法を試しながら今後も書いていこうと思います。グルメ記事書くほかの人はこんなこと考えないのかな?

いやあ、グルメとはなんぞや。そんなことも思いつつ、ここらでおしまいといたしましょう。

 

ーさらば!ー


 

▼チェーン店系の記事

▼しつこいけど小説要素を入れたグルメ記事(単なる変なボケとも言える)

▼とりあえずうまかった店